iPadのメインストリームはA7、iPad Air 2は過渡期のiPadか……

iPad Air 2は薄くて軽く、そして速い。ディスプレイは精細で見やすく、カメラも順当に強化された。Touch IDは便利な機能だ。Appleの宣伝文句にウソはない。10インチクラスのタブレットの購入を検討していたり、iPad 2、第3世代/第4世代iPadからの買い替えを考えているならお薦めである。

ただ、iPad Airからの買い替えは迷うところだ。iPad Airはフルサイズタブレットとして十分に薄くて軽く、アプリが滑らかに動作し、今でも使っていて何の不満もない。どうしてもTouch IDが欲しいという人でなければ、無理に買い替える必要はないと思う。現実的にアプリ開発者の多くはしばらく、iPad AirやiPad mini 2/3などA7プロセッサを搭載したiPadをメインストリームと見なしてアプリ開発を進めるだろう。 もう少し先を見通せば、グラフィックスAPI「Metal」に対応するゲームや、Pixelmatorのようなタスクヘビーなアプリの増加がiPadの可能性を広げ、いずれ私たちのiPad活用法を変えていくだろう。iPad Air 2はそこに踏み込んだ最初のiPadであり、その意味で過渡期のiPadと言える。A8X以降のiPadがメインストリームになってiPadの利用スタイルが変わるまでには、しばらく時間がかかると思うが、PCの領域を果敢に攻めるアプリやゲームをいち早く使ってみたい人はiPad Air 2で体験してみてほしい。

MetalをサポートするEpic Gamesの「Zen Garden」