マツダ「デミオ」がフルモデルチェンジを果たし、今年9月から予約販売が開始されたことが話題となっています。しかも希望小売価格は135万円(消費税込)から、最も高いモデルでも219万円程度というリーズナブルな設定も人気を集めています。
低価格ということは、消費者にとって大変うれしい話になりますが、自動車は買えばそれで終わりではありません。当然のことながら、オプションを付ければ価格は上乗せになりますし、保険料や税金、ガソリンなどのランニングコストもかかることになります。
そこで、こうしたコストも考えながら、実際に新型「デミオ」を購入するときに予算をどのぐらいで考えておけば良いのか、考えてみることにしました。
クリーンディーゼルエンジン車の購入時、200万円は必要
新型「デミオ」には多くの機種があり、どの機種で見積もるかによっても予算金額は異なってきます。今回はとくに話題となっているクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」を採用した機種「XD(2WD 6AT)」で考えました。同機種の車両本体価格は、オプションなしで178万2,000円(消費税込)となっています。
まず、ボディーカラーをどうするか? 仮に人気のあるレッド(ソウルレッドプレミアムメタリック)にするのであれば、追加で4万3,200円かかります。その他のオプションがとくにないとすれば、車両代金は182万5,200円となります。
加えて税金保険料(自賠責保険37カ月、自動車税)が5万4,340円、リサイクル費用が9,510円、登録諸費用がおおよそ6万9,100円(マツダのホームページの情報をもとに試算)と見積もれるため、諸費用の合計は13万2,950円となります。
これらの試算の結果、購入時にかかる費用の合計は195万8,150円。つまりクリーンディーゼルエンジンを採用した新型「デミオ」を購入する場合、購入時に必要な資金は最低でも約200万円から、ということになるでしょう。
ランニングコストで大きいのは「ガソリン代」
購入後、毎年のコストとして考えておきたいのがランニングコスト。中でもガソリン代が、金額として最も大きくなるものと思われます。走行距離やその時々のガソリン価格によって異なるため、一概にいくらと断定はできませんが、年間走行距離が1万km程度の方の場合、年間で10万円程度はかかってくるものと思われます。
加えて、駐車場代も必要になる場合には、年間で数万円から数十万円はかかることになります。とくに都心に住んでいる場合、駐車場代だけで年間20~30万円かかってもおかしくありません。その他にも、自動車保険、車検、自動車税、高速料金、タイヤやオイル交換代などがかかることを考慮すると、年間で必要とするランニングコストは、少なくとも20~50万円程度はかかると言って良いのではないでしょうか(お住まいの地域や、どれぐらいの頻度で利用するかによっても異なるため、多少幅を持たせています)。
おおよその目安として、新型「デミオ」のクリーンディーゼル車を購入する際、購入金額としては約200万円から、毎年のコストとして20~50万円程度を目安に予算を見積もると良いでしょう。なお、新型「デミオ」のディーゼル車(2WD)は10月23日から、4WD車は12月から販売開始予定とのことです。
執筆者プロフィール : 伊藤亮太
ファイナンシャルプランナー、経済評論家。証券会社勤務を経て、2007年11月、スキラージャパン設立に参画し、同社取締役に就任。ファイナンシャルプランナーとして、個人の生活設計を中心としたマネー・ライフプランニングの提案やサポートなどを行う。金融教育にも力を入れ、FP技能検定など試験対策に関する著書・監修多数。講演・取材・執筆も数多くこなす。ホームページも参照。