「TEDみたいなプレゼンテーション大会を自分達でもやってみたい」――。そんな思いから、横浜にある神奈川県内有数の進学校である「聖光学院中学・高校」の学生が、ヤフーやNTTデータといった名だたる企業にアポイントを取り、「Super Presentation」を開催した。
TEDとは、アメリカのプレゼンテーションカンファレンスで、IT分野だけではなく、科学、芸術、文化といった様々な方面の第一線のプレゼンターが限られた時間の中でプレゼンを行う。過去のプレゼンターには元米大統領のビル・クリントン氏や、Google創業者のラリー・ペイジ氏などが名を連ねている。
今回、「Super Presentation」を主催した聖光学院 生徒会で会長を務める谷垣 君龍くんは、TEDの紹介番組であるNHK Eテレの「スーパープレゼンテーション」に感化されて企画を始めたと語る。
同校は、1学年で東大生を数十名輩出する進学校だが、「偏差値や進学先だけではなく、学生として中身のある学校生活を送りたい」という思いから、このような企画を立ち上げたという。
谷垣くんは「何様だと言われるかもしれないけれども(笑)」と語っていたが、ヤフーやNTTデータ、東宝、UDSという大企業にアポイントメントを取って企画を説明する行動力や企画力は大人顔負けのもの。大学やその先の人生を見据えた論理思考には、ただただ感服するしかなかった。
「中学、高校生活は聖光学院でなくて過ごせたと思う。だからこそ、"聖光学院"でしか出来ないことをやってみたかったし、この体験を通して今後も後輩が自分達で考えて聖光学院らしさを作ってくれると思う」(谷垣くん)
4企業が学生にテーマを出題
プレゼンテーションは、4企業が学生にテーマを出題。グループ/個人が自由に応募でき、最終的に校内から60チームが参加した。1次、2次選考を経て、1テーマにつき2チームの、計8チームが同校の講堂で行われた決勝に駒を進めた。
なお、4企業のテーマは以下の通り。
- UDS
「ある区域(地域)に空きスペースがあったとして、どのように活用することがその地域にとって一番役立つか。その具体的な使い方とモデルについて」
- NTTデータ
「ビッグデータとしてのTwitterの新活用法をプレゼン」
- 東宝
「高校生の映画離れを克服するようなプラン。どのような映画をつくれば食いつくか、映画館でこういうことをすればいいか、テーマに沿っていれば内容は自由」
- ヤフー
「Yahoo! JAPANサービスをはじめとするインターネット全般や、データを活用して、いじめ or 自殺を減らすには?」
各企業が課題と展開を模索しているテーマを学生に投げかけてきたが、学生はどのような答えを導き出したのか。早速、それぞれのチームの"プレゼンテーション"を見てみよう。