三陽商会はこのほど、2014年婦人服春夏展示会を開催した。三陽商会ブランド横断企画となる小松精練とのコラボ商品、花粉プロテクトコートを始め、各ブランドで来年春夏に向けた商品が勢ぞろいした。

三陽商会2014年婦人服春夏展示会の様子。三陽商会横断企画では紳士同様、花粉プロテクトコートなどが登場する

三陽商会は小松精練とともに、創業70周年を記念したブランド横断企画を行っていく。この共同取組みの中で、婦人服においては小松精練の素材を使用したコートや小物を展開するとのこと。

「花粉プロテクトコート」では、花粉アレル物質などのはたらきを抑制する小松精練の「アレルビート」という特殊加工素材を使用。また、いくつかの商品では、1枚の生地で表裏の色を変えられる特殊染色技術『エアダイ』を使用している。花粉症に悩まされる人にぜひ試してほしいコート類だ。

「エアダイ」は1枚で表裏違う色を染色できる特殊技術

「モナリザ」加工を施したワンピース

小松精練の特殊プリント技術である「モナリザ」加工を施したワンピースも登場。この加工は約1,670万色を使ってプリントを表現できるため、ポリエステル素材に表面変化のある柄物をプリントすることができ、素材感を演出する。

小物商品では、「コンブ-エヌ」を使用したバッグなどが登場。「コンブ-エヌ」は自立するほどの硬度を持ち、まるで昆布のようなドライ感としまり感が特徴の小松精練の特殊素材だ。発色性が高い製品で、今回の小物でも鮮やかな蛍光ピンクやイエローなどが目を引いた。昆布のような素材感は、ぜひ商品に触れて確認してみてほしい。

「コンブ-エヌ」を使用したバッグ類。まるで昆布のような感触

「MACKINTOSH PHILOSOPHY」の展示ブース

続いて、三陽商会が取り扱う多数の婦人ブランドの中から、「MACKINTOSH PHILOSOPHY」と、昨年デビューした「PRINGLE 1815」の春夏商品を取り上げて紹介する。

来年春夏の「MACKINTOSH PHILOSOPHY」では、「THE ROOTS OF TEA」をテーマに、英国が大切にしているティータイムや紅茶の歴史からインスピレーションを得たコレクションを展開する。ディスプレイもティータイムを意識した。

ディスプレイは英国のティータイムを意識している

紅茶のシーンに欠かせないインドから着想を得て、マドラスチェックやギンガムチェックの商品が豊富のそろう。スカートアイテムが充実しているのもこの春夏の特徴だ。タイトスカートからフレアスカートまで充実した品ぞろえになってる。また、上下でそろえられるセットアップも充実させた。

スカートアイテムを豊富にそろえた

革小物を中心とした雑貨も充実

雑貨・小物も、春夏シーズンから充実させていく。革小物の新カテゴリー「S・L・G」(Small Leather Goods)を展開し、手軽に使える革製品をそろえた。

昨年デビューした「PRINGLE 1815」。春夏シーズンではブランドコンセプトである「MAKE THE NEW STANDARD ~『未来のスタンダードをつくる』」にもとづき、トラディショナルをコンテポラリーにモダナイズさせた商品を展開する。

「PRINGLE 1815」の展示会場

モノトーンのスタイリング。落ち着いた印象だ

「PRINGLE 1815」といえばカラフルなニットが特徴だが、春夏シーズンではがらりと印象を変えたモノトーンのアイテムが目立つ。このブラック&ホワイトのアイテムに、ペイズリーやストライプを加えたスタイリングを提案するという。

もちろん、「PRINGLE 1815」が得意としている鮮やかな色のニットは、来年春夏も展開。定番のツインニットでは、さまざまなタイプのインナートップスをそろえ、バリエーションを豊富にした。ブランドの顔であるマルチカラーのアーガイルも登場する。他にもニットと異素材を組み合わせたワンピースなど、「PRINGLE 1815」でしかできないニットアイテムを充実させていく。

春夏のスタイリングでは、透け感のある素材を使ったレイヤードスタイリングも目立った。透け感のあるトップスを組み合わせて遊び心のあるスタイルングだ。

カラフルなニットは 「PRINGLE 1815」の顔だ

ニットと異素材を組み合わせたワンピース

透け感のある素材を組み合わせた春夏らしいスタイル

色鮮やかな小物アイテム

雑貨では、色鮮やかな「コンブ-エヌ」を使ったトートバッグをはじめ、「PRINGLE 1815」では一番人気のミニボストンも新色を加えて展開する。全体的にカラフルな印象を得た三陽商会の春夏婦人服展示会。これから冬が始まるが、気分はすっかり春になった。