宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新型ロケット「イプシロン」が2度の延期を経て、いよいよ明日(9月14日)打ち上げられることになった。前回は打ち上げ直前に中止になり、筆者も泣く泣く撤退してきたわけであるが、今回、再び内之浦まで来ることができたので、現地より随時レポートしていきたい。
夏休みは終わってしまったものの、打ち上げ日はちょうど3連休の初日ということで、今回も大勢の観光客が見込まれている。見学場所や物販の情報などは、肝付町役場のFacebookページが詳しいので、もし来町を検討しているのであれば、そちらを参考にするといいだろう。
準備は順調、気になるのは天気だが…
本日(9月13日)は、打ち上げ前日(Y-1)の記者ブリーフィングが開催された。出席者は、森田泰弘イプシロンロケットプロジェクトマネージャと澤井秀次郎SPRINT-Aプロジェクトマネージャの2名。
イプシロンもSPRINT-Aも、説明の内容自体は前回のY-1ブリーフィングとほぼ重複しているので、本レポートでは省略する。最新の準備状況については、両プロマネより、現在、順調に進んでおり、打ち上げに向けてまったく問題ないとの報告があった。
気になるのは打ち上げ当日の天候であるが、今のところ、大きな問題はない模様。JAXAの予報では、午前中は雲が多いものの、打ち上げがある午後には回復、晴れ間も見えそうだという。イプシロンは余程の大雨や強風でもなければ打ち上げられる設計だが、せっかくの初号機、どうせなら良い天候での打ち上げが見たいところだ。
ところで、いつも笑顔の森田プロマネであるが、打ち上げを中止した後は「申し訳ない気持ちで一杯だった。期待に応えられず、落ち込んだ」という。一時、体重が2kgほど痩せたとのことだが、電話や手紙などで宇宙ファンからの応援メッセージが届き、そういった声援が気持ちを後押し。体重はすでに「誤差の範囲」まで回復したそうだ。
「いま振り返ると、前回は肩に力が入っていた」と森田プロマネ。「絶対に成功するという確信はまったく変わらないが、2週間前に比べると、いまはかなり清々しい気持ち。明日は平常心で、しっかりロケットを打ち上げたい」と、現在の心境を語った。
イプシロンの打ち上げは、9月14日の13時45分00秒に実施される予定。打ち上げの模様は、インターネットでのライブ中継のほか、各地で開催されるパブリックビューイングでも見ることができる。以下のサイトに情報があるので、興味があればそちらをチェックしてみて欲しい。