博報堂アイ・スタジオは、インターネット広告に関する250名以上の専門家を抱え、強力なコンテンツ制作力と技術力で、クライアント企業と生活者の豊かな関係性の構築を支援するWebクリエイティブ企業である。

最近では、さまざまな企業が、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアやスマートデバイスなどの新しい技術に着目。マーケティングやセールスに活用できないかとソリューションを模索している最中だ。

博報堂アイ・スタジオでは、こうした最新技術を用いたクラウド型のコミュニケーション構築支援ソリューションとして「Social Catalog(TM)」を博報堂DYグループ・ソーシャルメディア・マーケティングセンター(SMMC)と共同開発し、日本国内だけでなく欧州やアジア諸国への導入実績もあげている。

博報堂アイ・スタジオ ストラテジックプラナーの十字賢氏(左)、ASEAN事業推進部の三木陽介氏(中央)、タイE-mediaのCEO、Pradipat Suwattee氏(右)

世界に認められた同社のクラウドサービスについて、博報堂アイ・スタジオ ストラテジックプラナーの十字賢氏とASEAN事業推進部の三木陽介氏、また同社のタイにおけるパートナー企業であるE-mediaのCEO、Pradipat Suwattee氏に話を聞いた。

ソーシャルの声をクラウドに集め、
商品に合わせて魅力的に表現する

Social Catalog(TM)は、ソーシャルメディアに投稿されるさまざまな「声」を集め、それを発信する"B with C"マーケティングを実現するシステムである。このクラウドサービスは、企業サイトやFacebook公式サイト、スマートフォンアプリ、デジタルサイネージなどと連携し、商品情報とクチコミを相互に接続する"新しいコミュニケーション"を実現するものと言える。

Social Catalog(TM)によるマーケティングの一例。クチコミの数に応じて、人気の高い情報だけが大きく表示される。

例えば、ある商品に「いいね! 」やコメントなどのクチコミ情報が付与された場合、その量や質に応じてブランドサイトや広告の表現を変え、人気のある商品やスペックを可視化することができる。Social Catalog(TM)を通じて投稿されたクチコミ情報は、エンドユーザーのソーシャルメディア上で拡散していき、新たな顧客の獲得につながる。またクチコミの分析結果は、商品開発にも活用することができる。対応するソーシャルメディアは、Facebook、Twitter、mixi、Google+、LINEとさまざまだ。

博報堂アイ・スタジオでは、以前からフルスクラッチで同様のシステムを提供していたが、爆発的な導入とまでは至っていなかったという。それを2012年秋ごろからクラウドサービスとして提供し始めたところ、非常によい反応が得られた。

「各社で共通となる"仕組み"、つまりデータを集めて分析する部分をクラウド化し、企画やコンテンツ制作といった"表現"の部分を企業や商品に合わせて提供しています。これにより、コストや納期を大幅に短縮することができ、急激に導入が進んでいきました。そして国内だけでなく、EU諸国やタイをはじめとするASEAN諸国でも採用されるようになりました」(十字氏)

なお、表現方法の1つとして、デジタルサイネージなどに最新のクチコミ情報を表示できる「Social POP(R)」が6月にリリースされた。Webだけでなく、店頭にも生活者のクチコミや反応を活かせる新しいメディアとして注目されている。

Social POPの案内サイト