就職活動でのソーシャルメディア対策は当たり前になり、"ソー活(so活)"という言葉も生まれている。

現在では、企業のFacebookページやTwitterのフォローがソー活の中心のようだが、ソーシャルメディアがさまざまな局面で我々の生活に浸透していることを考えると、今後、ソーシャルメディアの活用は採用する側、求職側ともに増加するとみていいだろう。

米国の求人サイトCareerBuilderによると、応募者がソーシャルメディアに投稿したコンテンツが理由で採用を止めたという例が増えているという。

米国の人事や採用担当者の約2100人に聞いたところ、39%の企業が応募者を調べるのに、その人のFacebookページやTwitterなどを利用しているという。この数は、昨年の37%から増加している。

採用担当者はソーシャルメディアから応募者に関する良い情報と悪い情報、両方を得ている。

まずは良い情報の例をみてみよう。最も多く挙がったのは「応募者の専門性やしっかりしたイメージが伝わってきた」で57%。このほか、「応募者の人柄にいいイメージを持った」(50%)、「バランスがとれ、さまざまなことに興味を持っている人と感じた」(50%)、「学歴や職歴などが自社に的確だと感じた」(49%)、「創造性を感じた」(46%)などが挙げられている。「コミュニケーションスキルがあることが分かった」は43%なので、Facebookページを開いたりTwitterでやりとりができることは当たり前。企業はソーシャルメディアでその先を求めているといえそうだ。

では、どんな情報が悪い情報になるのだろうか?

  • 投稿していた写真や発言が適切ではない  50%
  • 飲酒やドラッグに関する情報があった  48%
  • 前の仕事についてネガティブな発言があった  33%
  • コミュニケーションスキルがなさそうだ  30%
  • 資格について偽りがある  24%

ほとんどが常識で判断がつくことばかりだ。3番目と4番目は面接でも重要になるポイント。特に、3番目の前職(学生の場合は学部など)を悪く言う人は好まれない傾向が強い。

CareerBuilderによると、採用担当者は面接では分からないその人の性格や側面、特技や資格などから自社にとって適材かどうかをソーシャルメディアで見ようとしているという。そのような点から次のようなアドバイスを行っている。

  • 自分を検索してみる
    採用担当者があなたの名前を検索したらどんな結果がでるのか、自分自身で試してみよう。そこで出てきた情報でよくないものがあれば、削除すること。もし就活用に自分のブログを持っている場合は、検索で最初にヒットするように調整することも大切。

  • プライバシー設定を確認
    FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアサービスではプライバシー設定が可能だ。これを利用して、プライベートな写真やコンテンツを外部から見えないようにしておこう。特に就活を始める前のコンテンツは一度確認しておきたい。忘れがちなのが、友達のコンテンツ。ソーシャルメディアでつながっている友達が、写真やコメントであなたをタグ付けすることがある。これらにも注意を払っておくこと。

  • 自己アピール
    好ましくない情報を削除したり隠した後は、採用担当者に少しでも良い印象をもってもらうためにどうしらたよいかを考えよう。資格やスコア、受賞、ボランティア活動、自分が達成したこと(たとえばマラソン大会に出場した)など、プラスになる情報をアップしたい。