ドワンゴは、東京・六本木のニコファーレにて6月28日、「ネット党首討論会」を開催し、主要政党8党が出席した。討論会の模様はニコニコ生放送で中継され、10万人を超える来場者から35万件にのぼるコメントが書き込まれた。

8政党の党首がニコファーレに集結

この討論会は、7月4日に公示(21日投開票)予定となる参議院議員選挙に先がけて行われたもの。事前にユーザーから募集した「経済政策」「外交政策」「児童ポルノ禁止法改定案」の3テーマについて、各党の代表者がそれぞれの考えを述べた。

登壇者は下記の通り。

【自由民主党】安倍晋三 総裁
【民主党】海江田万里 代表
【公明党】山口那津男 代表
【みんなの党】渡辺喜美 代表
【生活の党】小沢一郎 代表
【日本共産党】志位和夫 委員長
【社会民主党】福島みずほ 党首
【みどりの風】谷岡郁子 代表
※日本維新の会 橋本代表は大阪市の委員会出席のため欠席

150人の報道関係者が会場で取材

前回のネット討論会中継は140万人が視聴したことを考えると注目度は落ちた。今回の視聴者数はその10分の1程度

経済政策

最初のテーマは「経済政策」について。ユーザーからの質問は「TPPで雇用自由化されると日本人の仕事がなくなるのでは?」というもので、これに対して安倍総裁はまず「TPPにおいて日本の雇用制度が影響を受けることはない」と明言。その上で、「自己の夢を実践できるよう、雇用を増やしていくことが大切」とし、「発表された雇用統計によると、前年の同時期より雇用が60万人増加し、有効求人倍率は0.9倍と、3カ月連続で改善している」と政権交代からの実績をアピールした。

安倍総裁はこれまでの実績をアピール

また、公明党の山口代表も「雇用自由化はTPPの交渉の対象になっていない」と安倍総裁の意見に賛同し、「ワークライフバランスを進め、非正規から正規へのチャンスを作るなど、成長戦略の実行を確保していきたい」と述べた。

こうした自公の意見に対し、みんなの党を除く野党からは反対意見が相次いだ。特に、共産党、社会民主党、みどりの風は「TPPはアメリカ型のルールを日本に押し付けること。派遣労働の自由化が使い捨て労働のまん延を招いてきた」(共産党・志位委員長)、「TPPが雇用に影響を与えるかはわからない。生活と地方と雇用を破壊するのではと危惧している」(福島党首)、「TPPの交渉の中身がどうなっているかは国民には秘密になっている」(谷岡代表)とTPP反対の姿勢を明確にする。……続きを読む