5月15日、NTTドコモの2013年夏モデルが発表され、富士通製のAndroidスマートフォン「ARROWS NX F-06E」が公開された。発売は6月中旬の予定だ。

富士通のフラッグシップモデルに位置付けられる、ARROWS Xシリーズの後継機種「ARROWS NX F-06E

5.2インチの大型ディスプレイを採用し、1.7GHzのクアッドコアCPUを搭載したモデルで、ハイスペックスマートフォン「ARROWS X」シリーズの後継機種。フルセグメントのハイビジョン放送に対応するほか、富士通が継続的に取り組んでいる「ヒューマンセントリックエンジン」の最新バージョンを搭載するなど充実した機能が特長だ。

本稿では、ドコモ夏モデルの注目機種のひとつであるARROWS NX F-06Eをチェックしていきたい。

大型ディスプレイを搭載するが、横幅は約70mmとスリム。カラーバリエーションはBlackとWhiteの2色だ

ARROWS NX F-06Eは、スマートフォンでは最大クラスの5.2インチフルHD(1080×1920ピクセル)のディスプレイを搭載したモデル。寸法・重量は約139(H)×70(W)×9.9(D)・約163g。3mmの挟額縁設計を採用することで、本体のスリム化を図っている。

CPUには1.7GHzのクアッドコアの「Snapdragon 600 APQ8064T」を搭載。この高性能プロセッサに加え、高い画像処理性能を誇るGPU「Adreno320」を採用することで、滑らかで動きの映像を楽しむことができる。内蔵メモリはROMが64GB、RAMが2GBで、外部メモリとして最大64GBのmicro SDXCカードを利用することもできる。OSはAndroid 4.2(JellyBean)を採用する。

マットなボディが美しい。上端にはキャップレスのイヤホンジャックを搭載している本端末だが、防水(IPX5/8)・防塵(IP5X)にもしっかりと対応する

搭載バッテリは3020mAhと大容量。連続待受時間(3G/LTE/GSM)は約550/約500/約450時間、連続通話時間(3G/GSM)は約690/約800分の長時間駆動を実現した。このほか、急速充電にも対応する。

1630万画素の高性能カメラを搭載

背面にはスマートフォン最高クラスの1630万画素の高性能カメラを搭載。被写体に最も適した光量のフラッシュがたかれる「インテリジェントフラッシュ」や、明るさの最適制御を行える「マルチAE」などが利用できる。動画に関しては、フルHD(1920×1080)サイズの撮影が可能。このほか、逆光に強い「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」や、「動画手ブレ補正」といった機能も搭載する。

カメラ起動時は「タッチAF」などにより、シンプルな操作で撮影できる。暗所撮影時のノイズを低減し多彩な撮影機能を実現する「Milbeaut Mobile」を採用した

ハイビジョン放送が楽しめる「フルセグ」に対応

ARROWS NX F-06Eでは、地上デジタル放送と同じハイビジョン放送を楽しむことができる。加えて、スマートフォン向けのマルチメディア放送サービス「NOTTV」にも対応。このほか、DLNA連携により、ブルーレイレコーダーに録画した番組を持ち出し視聴することもできる。

さらに同梱の卓上ホルダにセットすれば、映像コンテンツの視聴に適した「シアターモード」が起動。充電しながらゆっくりと音楽や映像を楽しむことも可能だ。音響面では、国内メーカーのスマートフォンでは初となる、先進の音響システム「ドルビーデジタルプラス」を搭載した。

ワンセグより約50倍も高画質のフルセグメント放送を受信できる。スカパー!プレミアムサービスLinkにも対応する

ヒューマンセントリックエンジンを搭載

使う人を中心にした快適な生活をサポートする「ヒューマンセントリックエンジン」を搭載する点もARROWS NX F-06Eの特徴だ。

スイッチ付き「指紋センサー」により、万全のセキュリティで利用できるほか、雑踏の中でも相手の声が明確に聞こえる「スーパーはっきりボイス4」に対応。さらに、青色成分を抑えた表示モードでブルーライトを軽減できる「ブルーライトカットモード」や、持っている間は画面が消えない「持ってる間ON」、本体を伏せればアラーム音などをOFFにできる「ふせたらサウンドオフ」などの機能を搭載。快適で使いやすい環境を実現した。

加えて、移動中にWi-Fiアクセスポイントを効率良くスキャンできる「Wi-Fiエコスキャン」や、電池を長もちさせる「NX! エコ」、リアルタイムで消費電力を把握できる「バッテリモニターセンサー」などの機能により省電力を徹底できる。

背面には指紋センサーを搭載する(写真左)。目にやさしいブルーライトカットモードなども搭載

受信100Mbps/送信37.5MbpsのLTEサービス「Xi」に対応

通信面では、ドコモのLTEサービス「Xi」に対応。対応エリアでは受信時最大100Mbps/送信時最大37.5Mbpsの高速通信が利用できる。もちろんWi-Fiテザリング機能も利用可能で、最大8台までWi-Fi対応機器を同時にネット接続することができる。このほか、複数のAndroid端末間でファイルやコンテンツを共有できる「Androidビーム」や、赤外線通信、Bluetooth 4.0、おサイフケータイ(NFC/FeliCa)、FMトランスミッタなどが利用できる。

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スマートフォン最大クラスのディスプイレイサイズとバッテリ容量を誇るARROWS NX F-06E。高性能なCPU・GPUの採用に加え、1630万画素カメラ、フルセグ、ワンセグ、NOTTV、おサイフケータイなどさまざな機能を搭載するハイスペックモデルだ。ドコモの夏モデルの中でも特に注目したいスマートフォンのひとつだ。