アイアンマンのパワードスーツを着る。そんな企画をマイナビニュースで行うという。しかもその記事には、ただ編集者がパワードスーツを着た写真を載せるのはなく、少しでも劇中に近づけた写真を載せたいというのだ。そこで、今回は画像編集ソフト「Photoshop」を用い、レイアーの概念と発想力があれば(素人でも)ここまでできる! ということを証明するため、いかにしてアイアンマンのパワードスーツをより"劇中風"にレタッチしていったのかを紹介していきたいと思う。
まず、会議室でサクッと撮影されたアイアンマンを別の背景と組み合わせるために切り抜いていきます。兎にも角にも画像加工をしたいと思ったら、まず「切り抜き」を覚えることが大切です。切り抜きには、パスで細かくエリアを選択していく方法と、色の濃淡により自動で選択する方法がありますが、今回は元画像の背景がシンプルなので簡単にできる後者で作業していきます。
次に「クイック選択ツール」でアイアンマンを選択し、選択が終わったら上部ツールバーにある「境界線を調整」ボタンをクリック。エッジ(切り抜く境界線の部分)を滑らかにしたり、ぼかしたりすることで背景とのなじみがよくなるよう調整していきます。
これで切り抜きは完了しました。
では、この抜き出したアイアンマンに背景を入れていきましょう。背景にどんな素材を選ぶかはクリエイターとしてのセンスが問われる重要なポイントです。いくつか試してみて、今回はコチラの不思議なカタチをした雲の画像を加工していくことにしました。
早速、[イメージ]→[カラーバランス]で色を補正。映画や"カッコいい雰囲気"の空には、大抵の場合、シアンやグリーンの色味が強く用いられている傾向があるので、それに従って色味を変更していきます。さらに色の濃淡をつけるため、外にむかって暗くなるよう色を重ね、単調にならないよう光の当たっている部分にポイントでイエローを薄く入れてみました。
次に先ほどのアイアンマンを空全面に配置。
いやーこれじゃ、違和感たっぷりですね。
ここから「生っぽさ」をなくしていきます。私がよく使うのは「彩度を下げてぼかしを入れた複製レイヤー」を30-50%くらいの乗算で重ね、消しゴムツールを使って光の濃淡にあわせてコントラストをカスタマイズしていく方法。背景の明暗もそれに合わせて調整します。また、ぼかし乗算レイヤーを重ねた後に元レイヤーのエッジ部分に消しゴムをかけることで、白く目立ってしまっていた切り抜きの境界線を背景となじませることができます。
徐々に劇中のアイアンマンらしくなってきました。ついでに手からビームも出してみましょう。仕上げに透明のレイアーを最上部に作成し、全体として色の重みがほしい部分にブラシツールで黒を乗算します。
甲冑のジョイント部分(脇や首など)はとくに陰影をつけたほうがそれらしく見えます。ジョイント部分はビニールでできているので、こちらは鉄板に見えるようにプレート状に加工。アイアンマンの後ろに[レイアー効果]→[光彩(外側)]でオーラのようなものを作り、最後に金属の部分に戦いによる傷をいれるため、傷のついたメタル素材を「オーバーレイ」で入れます。そして"映画っぽさ"を出すため全体に「ノイズ」をかけ、色を調整したら完成です。
完成した素材は、「ヒーローの条件とは何か? アイアンマンのパワードスーツを着用して検証する」で利用しているので、是非そちらの記事も読んでみて下さい。