金ピカの仏像が500体並んでいる姿を想像していただきたい。かつ、その仏像たちがくすっと笑いを誘うような表情やしぐさをしていたらどうだろうか。そんな光景が拝める珍スポットが香港にはあるのだ。

ようこそ、香港のとっておき珍スポットへ!

そんな仏像たちが待ち構えているのは、萬佛寺というお寺。山の中腹に本堂があり、本堂まで登る坂道の両側に立ち並んでいる。本堂までの道のりは徒歩20分程度だが、仏像たちに癒やされっぱなし、笑わされっぱなしであった。

お堂には小さな仏像が1万体以上

やっとこさ山の中腹にたどり着くと、香港市街を一望できるなかなかの絶景。と、そこには壁に金ピカ巨大おじさんが描かれたお堂があり、またしても笑わせてくれる。ここが本堂の萬佛殿らしい。この中がまたすごい! 小さな仏像が1万体以上、壁中にぎっしり敷き詰められている。お堂内は撮影禁止で写真をお見せできないのが残念だが、ひょっとしたら「香港に行って実際に見に来なさい」というおぼしめしなのかもしれない。

山の中腹にある本堂。左は側面、右は正面の様子

彌陀殿の迫力も圧巻! 数千もの小さな金色の仏様がお堂内の壁全体に敷き詰められており、お堂の中心には金色に輝く巨大仏像が安置されているのだ。巨大仏像の周りに階段があるので、仏像の後ろ姿もしっかり拝んでみよう。

彌陀殿の仏像。周りには数千もの仏様が敷き詰められている

熱心な参拝者もいる由緒正しきお寺

亀がいっぱいいる池には、寝転がってくつろいだ表情をしている石像や真っ白で不気味にも思える仏像もある。あまりにも見どころが多くて、ここで3時間も費やしてしまったが、それだけいても価値あるスポットだ。ちなみに、お寺の名誉のために書いておくが、こちらは決してふざけたお寺ではない。1957年に落成された由緒あるお寺で、熱心に参拝する地元の方もいる。参道を登る際、地面にひれ伏し拝みながら進む五体投地をする人も見受けられた。とは言え、参道の入り口には大きな英語の案内板などがあり、観光客も歓迎してくれているよう。

参道入り口にある案内板。英語でも表記されている

萬佛寺へはMTR沙田(シャティン)駅で下車し、バスターミナルそばにあるショッピングセンターと沙田政府合署の間の道を入って行くと、案内板で示されている。拝観は無料なので、ぜひその目で見てこのお寺がもつ独特な雰囲気を味わっていただきたい。