今年1月に、クリエイター御用達のAdobe Creative Cloudの企業向け商品「Adobe Creative Cloudグループ版」がリリースされた。個人版のAdobe Creative Cloudについては、個々のアプリの新機能などたくさんの情報が提供されているが、企業向けのグループ版については、情報が少ないので導入方法などを知りたい方も多いだろう。Adobeのプラチナリセラーとして豊富な実績を持つ株式会社TooのMD商品部Adobe担当の青柳仁氏、鎌田和幸氏にお話を聞いた。

Tooとしてのお客様の反応は?

Adobe Creative Cloudグループ版(以下グループ版)は、昨年6月にリリースされたAdobe Creative Cloudの企業向け商品だ。Adobeのプラチナリセラーとして多くの企業へAdobe製品の導入実績を持つToo社であるが、グループ版を扱い始めて、お客様からの反応はどうかを聞いてみた。

「はじめは『Cloudって何? グループ版って何? 使えるの?』といった質問が多かったです」と青柳氏はいう。しかし、ライセンス管理などの説明をすればグループ版の特長もご理解いただけたようで、「最初は1ライセンスのみのお試し導入が多かったのですが、徐々に認知度が広がり、現在では追加購入や、まとまったライセンスの導入を希望するお客様も増えてきています」とのことだ。

(左)株式会社Too MD商品部Adobe担当 青柳仁氏、(右)株式会社Too MD商品部Adobe担当 鎌田和幸氏

パッケージ版とAdobe Creative Cloudの違いは?

Adobe Creative Cloudと従来のパッケージ製品との違いがわからない読者もいると思うので、簡単に説明しておこう。 Adobe Creative Cloudは、DVDなどのインストールメディアがなく、Adobeのクラウドサーバから必要なアプリをダウンロードしてインストールする。パッケージ版でのライセンスはシリアル番号での管理だったが、Adobe Creative Cloudでは、Adobe IDというメールアドレスでの管理に変わる。使用できるアプリは、パッケージ製品のAdobe Creative Suite 6 Master Collectionに入っているAdobe製品とほぼ同じだ。PCやMacにインストールしてしまえば個々のアプリの使い方は、パッケージ版となんら変わらないわけだ。

なお、Adobe Creative Cloudには個人版とグループ版がある。ダウンロードしてインストールする方法は同じだが、グループ版は企業向けに特化された商品で、複数のライセンス契約が可能となっている。そして、グループ版の最大の特長に、ライセンスの一元管理が可能な管理画面がクラウド上に用意されていることがあげられる。

簡単な画面によるライセンスの一元管理が大きな特長

「グループ版の最大のセールスポイントは、ライセンスの管理方法だと思います」と鎌田氏はいう。 企業でのソフトウェア導入において、導入担当者にとってライセンスの管理業務は悩みの種の1つだが、グループ版はクラウドの特性を生かして、ライセンスを一元管理できる画面が用意されている。管理画面で、簡単に管理できるようになっているのだ。

たとえば、10ライセンスを契約した企業の場合、管理者が管理画面にログインし、ユーザーのメールアドレスを登録する操作で、10ユーザーまでライセンスを割り当てられる。割り当てたライセンスのユーザーを解除して、他のユーザーに割り当てることもできる。契約ライセンス数内であれば、どのユーザーにライセンスを割り当てるかは自由なので、グループワークやプロジェクトごとに、ライセンスの割り当てを変更できるわけだ。管理画面には、ライセンスを割り当てているユーザーが一覧表示されるので、一目でわかるようになっている。 もちろん、ライセンスが不足したら、後から追加することも可能だ。自由度が高い中にもコンプライアンスを守ることができるのが魅力だ。

グループ版の管理画面(Too社提供)

使用料は年払いが基本

グループ版の使用料は、契約更新月を基準に月割り計算となるが、支払は年払い一括となる。たとえば、5月が契約更新月だとすると、5月から使用するライセンスに関しては12カ月分が使用料となる。後からライセンスを追加した場合は、追加した月からの月割りで使用料が決まる。7月にライセンスを追加したなら、10カ月分の使用料を一括払いするわけだ。そして、翌年の5月にまとめて契約更新となる。

グループ版では、契約更新時にライセンスを減らすこともできる。たとえば、前期末に30ライセンス契約していても、更新時には20ライセンスしか必要ないと判断すれば20ライセンスで更新できる。もちろん、その後の仕事の状況でライセンスが必要になったなら、追加すればよいわけだ。

このように、更新月を基準として1年のサイクルの中で、プロジェクトなどの状況に応じて柔軟にライセンス数を増加することができる。多大なコストをかけずに、新しいことにチャレンジするためにテスト的な導入ができるのもグループ版のメリットだろう。

今が契約には最適な時期

青柳氏によると、実は、4月がグループ版の契約にはよい時期だそうだ。「グループ版は、初年度だけは契約日から13ヶ月後が更新月になるので、4月に契約すると次回以降の更新は5月になります。3月決算の会社の場合は、4月に新年度が始まり、部署の体制が落ち着くのには1ヶ月ぐらいかかるので、5月が更新月であれば必要なライセンス数も明確になります。グループ版は、ライセンス数を減らせるのが更新月なので、そういう意味で4月に契約するのは企業にとって有効なのです。」 3月決算の企業にとっては、5月の更新であれば、新年度にバタバタしないですむので最適といえよう。

個別相談会を開催

企業でグループ版を導入する場合、導入本数や用途など、背景が企業ごとに異なる。そのため導入に対して不安な要素もあるだろうし、さまざまな質問などもあるだろう。そのような疑問・不安を解消するために、Too社はグループ版導入を考えている企業向けの個別相談会を4月から開催している。

クリエイティブ業界に対して豊富な経験を持つToo社の個別相談会なので、それぞれの企業の様態に応じた最適なソリューションが期待できる。グループ版の管理画面を実際に見ながら、より具体的な説明も受けられるはずだ。

また、Adobe Creative Cloudは、ほぼすべてのAdobe製品が利用できるので、動画の制作やADPSによるモバイルアプリの制作なども可能となる。紙媒体やWebをメインとしていた企業にとっては、守備範囲を広げるために格好なツールだ。Too社は、このような動画制作アプリのトレーニングなどにも豊富な実績を持っている。導入支援だけでなく、導入後のアフターフォローが万全であるのも心強い。 Too社の個別相談会に興味のある方は、Too社のWebサイトをご覧いただきたい。きっと、大きな力となってくれるだろう。

「Adobe Creative Cloud」導入のための個別相談会情報

日時:2013年4月1日(月)~4月19日(金)まで
   (土日は除く)
※各日程で午前の部、午後の部をお選びいただけます。
 (お時間は個別で調整可能)

担当:株式会社Too アドビ製品スペシャリスト

会場:Too本社 東京都港区虎ノ門3-4-7 虎ノ門36森ビル3F

費用:無料(事前申込制)

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