「怒った妻が車のキーを冷凍庫で凍らせたから遅刻した」。毎年コメディドラマを見ているような、あり得ない遅刻の言い訳を紹介してくれるCareerBuilderの年次調査が、今年も発表された。今年は一体どんなおもしろい言い訳があったのだろう?

この調査は就職情報サイトのCareerBuilderが毎年、全米の雇用主(企業の人事担当など)と従業員を相手に、遅刻の言い訳を尋ねたものだ。今年は2012年11月に調査を実施、2600人以上の雇用主、3900人以上の従業員が回答した。

まずは遅刻の頻度から。4人に1人にあたる26%が「最低でも月に1度は遅刻」と回答。「週に1度以上は遅刻」という遅刻常習犯も16%いた。雇用主側はやむを得ないような突然の事態が発生してしまうことは認めているものの、しょっちゅう遅刻する人に対しては厳しい目を向けているようだ。調査では、「遅刻が多いことが原因で解雇したことがある」という人事担当が3分の1もいたという。

遅刻の理由で最も多いのは、渋滞などの「交通事情」で、31%がこれを挙げた。このほか、「寝過ごした」「子どもの送迎」「悪天候」などが多かったという。

これらは想像がつく理由だが、調査からはとんでもない理由も挙がっている。

たとえば、「ルームメイトのガールフレンドの靴を間違って履いていることに気がつき、アパートに戻って履き替えた」などはアメリカらしい。アメリカらしいといえば、コイン式の新聞スタンド。コインを入れると新聞が入ったケースが開くという仕組みだが、この中に財布を落としてしまったという言い訳も。開けるためにはコインを入れなければならないが、コインは財布の中で、財布はガラスケースの中……。コメディタッチの恋愛映画なら、ここで助けを求めた相手と恋愛関係になるのだが。

また、車で出社が当たり前だけに、車がらみの"アクシデント"も多く挙げられている。「怒った妻が、車のキーを水に入れて冷凍庫で凍らせた」というものや、「飲酒検知器が酔っていると判定したために、運転できなかった」というものも。「熊に車を襲われた」という言い訳は、証拠写真付きだったという。「間違って、前の勤務先に行ってしまった」「見知らぬ人の赤ちゃんをハイウェイのそばに届けた」なんて人もいたようだ。

まだまだある。「雨が降るという天気予報だったから、庭にあるセメント製のアヒルの置物にレインコートをかけてやった」という几帳面?(神経質?)な人も。この人は女性だが、出社前に髪の毛を自分で切ろうとした男性もいたようだ。「バリカンが途中で動かなくなったから、床屋に行かなければならなかった」と言って遅れたのだそうだ。