SMB向けテレビ会議システムの本命

いまや遠方拠点との情報共有に欠かせないビジネスツールとなったテレビ会議システム。出張費用や移動時間の削減、さらに最近ではBCP(事業継続計画)の一環として採用される事例も増えており、市場から再び熱い注目が集まっている。しかし、導入コストや運用・管理にかかる手間などが課題となり、SMB(中堅・中小企業)にとって、未だ敷居が高いというのが実情だ。

このような中、SMBへの導入を後押しするソリューションの本命として、イーフロンティアがtelyHDの提供を開始した。telyHDは、広角カメラ、ノイズキャンセリング機能付マイク、Skypeアプリケーションなどを搭載したデバイス。標準価格は1台3万4800円、2台セット5万9800円と、SMBやSOHOユーザーにとって手が届きやすい価格帯となっている。

Skype接続で通信料が無料

今回、実際にtelyHDを使って、ある企業の本社と拠点を結び、テレビ会議システムの使用感を試してみた。その模様をレポートしていこう。

telyHDのパッケージを開くと、telyHD本体、HDMIケーブルやリモコン、ACアダプターが同梱されている。telyHD本体は、片手で持ち運べるほどの大きさだ。そのため、HDMIに対応したテレビ(またはPCモニター)やネットワーク環境さえあれば、場所を問わず利用できるだろう。

パッケージの中には、telyHD本体やHDMIケーブル、リモコン、ACアダプターが同梱されている

セットアップはまず、telyHDとテレビをHDMIケーブルで接続する。後は、有線または無線LAN経由でネットワークにアクセスし、画面の指示に従ってSkypeアカウントを設定するだけだ(アカウントには、Skypeアカウントのほか、MicrosoftアカウントやFacebookアカウントも利用できる)。アカウントをあらかじめ作成しておけば、わずか10分足らずでセットアップが完了する。

テレビとの接続は、HDMIケーブル経由で行う

telyHDの設定や操作は、シンプルなリモコンひとつですべて行える

Skypeの利点は、Skypeユーザー同士のビデオ通話が無料になること。これによって、telyHD同士のビデオ通話はもちろんのこと、Skypeをインストールしたデバイスとの接続も無料で利用できる。さらに、月額基本料金などもかからないため、ランニングコストを削減できる点も大きい。

具体的なケースを見てみよう。本社-拠点間でテレビ会議システムを行う際は、本社と拠点に1台ずつtelyHDを設置する。状況に応じて、SkypeをインストールしたPC・スマートフォンとの接続も可能だが、端末の性能に依存するためtelyHD同士の接続と比べて画質や音質が劣る場合がある点に注意したい。またtelyHD同士であれば、SDカードやUSBメモリに保存した画像の画面共有機能など、telyHDならではの機能が利用できる。そのため、ビジネスシーンで活用するのであれば、telyHDを2台使った運用をおすすめしたい。

本社-拠点間をtelyHDで接続した。本社会議室には複数人が集まっている

拠点から本社側の様子を確認した。複数人の様子が一画面に収まっている

telyHD以外にも、SkypeをインストールしたPCからの接続も可能だ

なおtelyHDは、3台以上のデバイスによる同時接続には対応していない。しかし、その分だけ機能が厳選されており、シンプルに運用できる。複数拠点の同時接続を想定とせず、本社対拠点など、あくまで1対1の接続で十分と思えるユーザーであれば気にすることはないだろう。

相手の表情や身振りを等身大で表示

telyHDの最大の特徴となっているのが、人物の表情や身振りを大型テレビに表示し、遠くにいる相手とのコミュニケーションを円滑にする点だ。実際、ビジネスの現場でメールや電話だけで連絡していると、お互いの表情が分からないため、自分が思っていることを十分に伝えきれない場面が多々ある。この課題を解決するため、テレビ会議システムを導入するケースは増えているが、手軽に大画面に映し出せるソリューションはまだまだ少ない。

telyHDの場合、大型テレビを利用すれば、相手の表情やしぐさがほぼ等身大で確認できる。PCやスマートフォンなどの小さな画面と比べて、その差は明らかだ。相手の身振りやボディーランゲージから真意が汲み取りやすくなり、コミュニケーションが円滑になる。もちろん、画質はHD(720p / 1280×720ドット)に対応しており、大型テレビに表示しても、相手の表情などが十分に視認できる。

大型テレビにtelyHDを接続すれば、表情やしぐさがほぼ等身大で伝わる

一方、音質に関してもこだわりを見せている。telyHDは、本体に4つのノイズキャンセリング機能付マイクを搭載し、クリアな音声を再生する仕様となっている。特に、このノイズキャンセリング機能は、本社会議室に大人数が集まるケースなどに有効だ。複数人が同時に話しても、ノイズが入ることが少ないため、テレビ会議をスムーズに進行できるだろう。

このようにtelyHDは、1対1のテレビ会議システムに特化したシンプルなソリューションとなっている。コスト面でも、従来のテレビ会議システムと比較して大きなメリットが得られる。SMBにとって、telyHDの登場はまさに朗報と言えるだろう。

なお、このtelyHDは現在、無料で試用できる法人モニターキャンペーンが展開されている。応募期間は1月23日(水)まででモニター採用は20社限定の選考制となるが、モニター期限が終了した後は1台をそのまま継続利用できるうえ、2台目が特別価格で購入可能となっているため、導入を検討している企業にとっては朗報となるだろう。キャンペーンの詳細は同社専用サイト「telyHD法人モニターキャンペーン」をご確認いただきたい。

キャンペーンの詳細は専用サイト「telyHD法人モニターキャンペーン」でチェック