――では、逆に『仮面ライダー』を演じる上での苦労、プレッシャーはありましたか?

『仮面ライダーウィザード』には"絶望と希望"というテーマがあります。ここまでストレートな言葉をダイレクトに投げかける作品ってあまりないじゃないですか。でも、非日常的なイメージかと思ったら全然そんなことはなくて、実は日常生活の中でもいろいろな人が使っていることに気づいたんです。だからこそ今、この時代にこのテーマを扱えることにすごく意味があると思うし、それ以上に生半可な気持ちで演じて安っぽい言葉にならないよう、気をつける必要があると強く思っています。

――それが作品のテーマのひとつである希望に繋がっていくのでしょうか。白石さんがこの作品を通じて見出した"希望"とは何でしょう?

僕らの仕事は作品を見てくれたり応援してくれる人がいて初めて成り立つものだと思うので、世代を問わず多くの人たちの反響を直接見たり感じたりすることができるというのは、仕事をしていく上での大きな"希望"ですね。

――今年一年はやはり『仮面ライダー』につきるかと思いますが、一年を振り返ってみていかがでしたか

下半期は仮面ライダーにどっぷりだったので、本当にあっという間でした。なにしろ初主演でしたし、役者として成長できる機会を与えてもらえたことはとても感謝しています。今までは自分の芝居のことだけを考えることが多かったのですが、仕事を含め、広い視野でいろいろなものを見なければいけないことを痛感しましたね。

――なるほど。役作りにおいて具体的に参考にしたり、影響を受けたりするものは具体的になんでしょうか?

忙しい時こそ時間を作っていろいろな映画やドラマを見るようにしています。ウィザードを演じるにあたっては『ルパン三世』や『探偵物語』を見て、魅力的なキャラクター作りや主人公はどうあるべきかを勉強したりしました。自分はまだまだですけど(笑)

――では、最後に来年の抱負を聞かせてください

仕事に関しては、やはりウィザードを最後までしっかりと演じ切ることです。自分はもちろん、キャスト・スタッフ含めてモチベーションの高い現場になっていけば、きっと作品を見てくれる人にもそれは伝わると思います。プライベートでは、オーストラリアで映画監督の勉強をしている友だちと自主制作映画を作ってみたいです。あとは……富士山に登りたいですね。キツいキツいって言いながら"また登りたい"と言っている友だちを見ていると、それはいったいどういう感覚なのか自分で確かめてみたいんです。

映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦 アルティメイタム』は現在公開中。