富士通は20日、都内で2012年冬モデルNTTドコモ向け新商品発表会を行った。同発表会ではスマートフォン2機種、タブレット1機種、フィーチャーフォン1機種が紹介されたほか、イメージキャラクターのEXILEが登場し商品の魅力について語った。

新商品を手にポーズをとるイメージキャラクターのEXILE

富士通のスマホの国内シェアと合弁会社の取り組み

同日発表されたのは、docomo with seriesの「ARROWS V F-04E」「ARROWS Kiss F-03E」、ドコモタブレットの「ARROWS Tab F-05E」、docomo STYLE seriesの「F-01E」の計4機種。発表会では、はじめに同社代表取締役副社長の佐相秀幸氏から挨拶があった。佐相氏はその冒頭、MM総研の公表したデータを紹介した。

それによれば、スマートフォンのメーカー別国内出荷台数(今年度上期)で富士通の端末はシェア17.7%を獲得したという。「国内メーカーとしては第1位という結果だった。本日紹介する冬モデルも自信作。年間の出荷台数目標である800万台を実現すべく、下期も総力をあげて取り組んでいきたい」と力強く語った。

登壇し挨拶する富士通代表取締役副社長の佐相秀幸氏(写真左)

続いて、アクセスネットワークテクノロジ(ANT)代表取締役社長の坂田稔氏が登壇した。同社は、今年8月に富士通と富士通セミコンダクター、NTTドコモ、NECが共同で立ち上げた合弁会社。世界最先端の通信プラットフォームを開発・販売することを目指している。 坂田氏によれば、スマートフォン/タブレット端末の急速な普及にともない、現在、世界的な規模でLTE用の通信処理LSI(Communication Processer、CP)が供給不足に陥っているという。そこで、ANTでは同社製品CPの「COSMOS」を世界中の携帯電話メーカーに向けて供給する方針だという。

登壇するANT代表取締役社長の坂田稔氏

ANTでは、COSMOSを世界中の携帯電話メーカーに向けて供給する考え

COSMOSは、LTE/3G/2Gのマルチ技術を1チップでサポートする通信処理・制御機器。100Mbpsに対応しているほか、独自技術による低消費電力構造なども特長となっている。今回、富士通が発表したARROWS Tab F-05Eにも搭載されているという。坂田氏は「是非、ARROWS Tabで国産技術の先進性を体感していただければ」と語った。

COSMOSはハイスピード通信や低消費電力が魅力となっている