2012年10月に創立50周年を迎える竜の子プロダクション(以下タツノコプロ)は、50周年記念作品としてオリジナルビデオアニメ(OVA)『一発必中!! デバンダー』を制作。その注目作が、全国のケーブルTVやスカパー!などで視聴可能なCS放送局「キッズステーション」にて9月に放送されることが決定した。

タツノコプロ50周年記念作品『一発必中!! デバンダー』は、キッズステーションにて9月放送予定

『一発必中!! デバンダー』は、創業期からタツノコプロを支え育ててきた笹川ひろし氏と、『科学忍者隊ガッチャマン』や『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』などのメカデザインを手掛けてきた大河原邦男氏がタッグを組んだ期待作。タツノコプロ往年の作品世界観として親しまれた「正義の主人公と悪の敵役との対決」を踏襲し、『ヤッターマン』でお馴染みのコミカルなギャグメカと、CGを駆使した敵側ロボットの対決が描かれるという。

■『一発必中!! デバンダー』ストーリー概要
陽気で心優しいが少し気弱な少年・春風一馬は、妹のサクラと愛馬ラブリーと共に、富士山を臨むのどかな牧場に暮らしていた。そんなある日、富士の樹海に流星が落下。様子を見に行った一馬は、そこで地球の危機を知らせに来たムザンダ星からの使者ヒンケールと、ロボット馬のロボニーと出会う。翌朝、突如として正体不明の宇宙船が地球へと飛来し、 富士山の火口から地球のパワー"ガイアエネルギー"を吸い上げ始めた。ヒンケールによれば、宇宙船の正体はムザンダ星の支配者キングブルとその配下。惑星の力をエネルギーに 変える装置を開発した彼らは、他の惑星のエネルギー強奪を開始したのだ。だが、キングブルの弟でありながら平和を愛するオアシース公爵は、兄の暴挙を止めるための対抗策を講じた。それこそがヒーロー"デバンダー"と、"スーパーウェポンシステム"なのであった。
このままでは地球が危ない! ヒンケールから変身装置を受け取った一馬は、正義のヒーロー・デバンダーに変身。ロボニーに搭載された驚きのスーパーウェポンシステムを駆使し、ムザンダの巨大戦闘メカに立ち向かう!

そこで今回は、放送に先駆けて、主人公の妹・春風サクラ役を演じる大久保瑠美が語った作品の魅力を紹介しよう。

タツノコプロ50周年記念作品『一発必中!! デバンダー』の登場キャラクター。ピンクの髪の女の子が、大久保瑠美の演じる春風サクラ

大久保瑠美が語る『一発必中!! デバンダー』

――まずはご自身が演じる役どころについて教えてください

春風サクラを演じる大久保瑠美

大久保瑠美「今回私が演じているのは春風サクラちゃんという、ものすごくお兄ちゃんを慕っているお兄ちゃん大好きっ子で、すごく運の良い、ラッキーな女の子です。本当に純粋な子なので、その純粋さが運の良さに繋がっているのではないかと思います」

――お兄ちゃんというのが主人公の春風一馬ですね

大久保「はい、そうです。あと、本編を観ていただけるとわかるのですが、地球攻撃の指揮官、キング・ブルの部下ギアラとサクラちゃんにはちょっと謎なシーンがありまして、『あれ? どういうことなんだろう』というところが出てくるので、そのあたりが今後どのようになっていくのかも気になるキャラクターです」

――実際に演じてみた感想はいかがですか?

大久保「本当に無垢で、お兄ちゃんを純粋に慕っている女の子なのですが、台本を読ませていただいたとき、先ほどお話しした『今後、どうなるんだろう?』と思わせるシーンがあったので、そのあたりを意識した演技が必要なのかなと思ったんですけど、ただ純粋に兄を慕う女の子を演じたら、監督さんからOKをいただけたので、最後までブレずに演技ができたのではないかと思います」

――収録現場の様子はいかがでしたか?

大久保「本当に賑やかな現場で、みんなでワイワイガヤガヤと話しながら、そしてお菓子をつまみながら(笑)、楽しく演じることができました。楽しくて、面白くて、ドタバタなコメディというタツノコプロさんの作品にピッタリの、ほんわかとした収録現場でした」

――見どころ満載の作品ですが、特に注目してほしいポイントはありますか?

大久保「タツノコプロさんといえば"タイムボカンシリーズ"ですが、まさにその代名詞でもある3人の敵キャラが登場します。主役を食ってしまうのではないかというぐらい面白いキャラクターになっているので、まずはそこに注目してください。サクラ目線でいえば、お兄ちゃんのカッコいい活躍を観ていただけるとうれしいです。あと、潘めぐみさんが演じる"ヒンケール"というナビゲーターのキャラクターが出てくるのですが、それがすごく可愛くて、しかもお兄ちゃんとの掛け合いも面白いので、そのあたりもぜひ注目してみてください」

――今回の作品はタツノコプロ50周年記念作品となっていますが、タツノコプロの作品にはどのような印象をお持ちですか?

大久保「"タイムボカンシリーズ"だと『ヤッターマン』が好きですね。あとは『マッハGoGoGo』や『昆虫物語みなしごハッチ』、『ハクション大魔王』なども、再放送をよく観ていて、特に『ハッチ』は、最終話で泣いてしまうぐらいの思い入れがありました。基本的に、ロボット物とか変身物の場合、戦うシーンが多くなりますが、そんな中にも、面白くてほんわかとしたコメディを楽しめるのがタツノコプロさんの魅力だと思っています。今回の『デバンダー』でも、お兄ちゃんを心配するような、ちょっとシリアスなシーンもありますが、タツノコプロさんの作品というイメージを大事にして、あまり暗くならず、あえて明るく振る舞ってみたりもしています」

――作品のイメージに沿った演技ということですね

大久保「あと、印象的だったのは、作品の途中にスマートフォンが出てくるんですよ。50年という伝統があるタツノコプロさんの作品と現代的なスマホの組み合わせがすごく印象的で、そんなところでも50年という歳月を感じられる作品だと思います。それと、これはすごく個人的なことなんですけど、熱血の主人公キャラクターがすごく好きなので、私も一緒に戦いたかったです。私もデバンダーに変身したかったので、次回はぜひ!(笑)」

――そのあたりの展開にも期待しつつ、作品を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします

大久保「まず、タツノコプロさん50周年おめでとうございます。こんなにすばらしい記念作品に関わらせていただけて、すごくうれしく思っております。この作品を観ていただけば、皆さんもタツノコプロさんの溢れるパワーを感じて、元気いっぱいになれると思いますので、ぜひぜひご覧になってください。よろしくお願いします」

――ありがとうございました


タツノコプロ50周年記念作品『一発必中!! デバンダー』は、キッズステーションにて、9月22日(土・祝)の午後2時00分~午後2時30分、および9月23日(日)の午後7時00分~午後7時30分に放送予定。

なお、タツノコプロ50周年記念作品『一発必中!! デバンダー』は、同社の創立記念日にあたる2012年10月19日に、タツノコプロ50年の歴史や資料を編集した豪華記念本と『デバンダー』ブルーレイ・ディスク版をセットにして、角川書店より発売される予定となっている。詳しくは『一発必中!! デバンダー』の公式サイトをチェックしてほしい。

また、キッズステーションでは、同じく9月に『タツノコ50周年記念 KIDSセレクト1話見せ!! ~16作品総選挙~』を放送。タツノコプロの数多くの作品から、キッズステーションがセレクトした16作品の1話を放送。その中から、視聴者の人気投票で選ばれた作品を、後日、全話放送予定となっている。こちらの詳細はキッズステーション公式サイトにて。

さらに、8月8日~8月20日の期間、松屋銀座にて『タツノコプロ創立50周年記念企画展「タツノコプロテン」』を開催されるので、こちらもチェックしておきたい。詳細はこちらのサイトにて。『一発必中!! デバンダー』コーナーも必見だ。

■タツノコプロ50周年記念作品『一発必中!! デバンダー』おもなスタッフ
原作 / タツノコプロ◆監督 / 笹川ひろし◆メカニックデザイン / 大河原邦男◆キャラクターデザイン / 上北ふたご◆シナリオ / 武上純希

■タツノコプロ50周年記念作品『一発必中!! デバンダー』おもなキャスト
春風一馬 / 梶裕貴◆春風サクラ / 大久保瑠美◆ヒンケール / 潘めぐみ◆ギアラ / 森川智之◆キング・ブル / 大平透◆オアシース公爵 / 中村浩太郎◆ラブリー / 山本絵美◆ロボニー / 田坂浩樹◆ウルテ、プップギ / アメリカザリガニ◆ささやきレポーター / 三浦潤也 ほか
(C)タツノコプロ・デバンダー製作委員会 2012