iPhoneとiPadの成功により、Macユーザーもじわじわと増えている。ウイルス/ワームが頻繁に発生するWindowsと比べて安全と言われてきたMacだが、今春のトロイの木馬「Flashback」はその安全神話を揺るがした。攻撃者はユーザー数が多いシステムを狙うため、今後はMacユーザーもセキュリティ情報をチェックし、対策を講じておくべきだろう。

Mashableが「3 Ways to Protect Your Mac From Malware」という記事で、基本的なセキュリティ対策を紹介している。WindowsからMacに乗り換えたばかりのユーザーは必見だ。

OSは最新版が鉄則

Appleは「Mac OS X 10.5 Leopard」よりセキュリティを優先事項にしており、先に発表した次期OS「Mac OS X 10.8 Mountain Lion」では「Gatekeeper」が加わった。これは悪意あるソフトウェアのダウンロードを防ぐ機能だ。今後もOS側のセキュリティ機能は改善が重ねられると予想されるので、OSは常に最新のものにしておきたい。

アプリのサンドボックス化

攻撃対策はOSだけでなく、アプリケーションに対しても必要だ。だが、ご安心を。ここでもAppleはブラウザ「Safari」でセキュリティを強化している。Appleが「Safari 5.1」より導入している安全機能が、アプリケーションのサンドボックス化だ。保護された環境(砂場=sandbox)でアプリケーションを動かすことで、アプリケーションがコンピュータ上にある情報に不正にアクセスしないようにするというものだ。

Appleはまた、大きなセキュリティ事故が起きていないiOSの経験を生かして、今後は「App Store」にあるアプリケーションに対し、サンドボックス対応と承認を義務付けている。だが、2012年6月以前のアプリケーションについては、サンドボックス対応と認証は必須ではないので注意が必要だ。

こうしたことから、Appleが承認したアプリケーションは安全といってよいだろう。

ウイルス対策ソフトの導入

場合によっては、Mac用のウイルス対策ソフトを導入するのもよい。記事では、「VirusBarrier X6」「Norton Antivirus 12 for Mac」「McAfee Internet Security」を紹介している。いずれも日本で手に入るが、Windows向けと比べると割高な価格設定になっている。ウイルス対策ソフトを購入する場合は、システム設定と予算の2つの点を考慮するとよさそうだ。