医師の分析は……
同調査に関して松生クリニックの松生恒夫院長は、「小学生の約4割に毎日排便がないというのはとても心配な結果です」とコメント。「親は子どもの排便状況にもっと気を配り、子どもの便の状態をいつもチェックするようにしてほしい」と続ける。
人間の腸の弾力のピークは20歳頃で、それまでは機能が発達する状態にあるとのこと。「特に小さな子どもは腸の力がとても弱い状態にあり、放っておくと排便状況が悪くなるのはある意味当然といえる。私の病院にくる子どもの腹痛の原因1位は便秘で、便秘になると腸内環境も悪化。それが将来の健康に大きなツケを残すことにもなりかねないので、子どもの頃からの正しい排便習慣がとても大切となる」。
子どもの排便状況改善策としては、「下剤に頼らないこと」と松生院長。その理由として、1つ目は「下剤は特に子どもの場合排便力そのものを奪う作用がある」と指摘する。そして、2つ目に食物繊維の摂取も挙げる。「私は便秘の患者さんに食物センイ飲料とオリゴ糖を寒天で固めたものをすすめており、改善に役立つと評判」という。
「正しい排便習慣とバランスのよい食事、運動といったトータルの形で、子どもの腸内環境づくりに取り組んでいただければ」と締めくくっている。