スクウェア・エニックスは27日、東京・渋谷TSUTAYAにて、『ファイナルファンタジー零式』の発売カウントダウンイベントを開催した。今回のイベントは早朝6時半から行われたが、イベント開始20分前にはすでに150人以上の長蛇の列を作っており、人気の高さがうかがえた。

早朝から行われた『ファイナルファンタジー零式』のイベント。女性の参加者も多く見られたのが印象的

『FINAL FANTASY 零式』は、「ファブラ ノヴァ クリスタリス ファイナルファンタジー」プロジェクトの一作品として、『FINAL FANTASY XIII』『FINAL FANTASY Vesus XIII』と共に開発がスタートした本作。ほかの2作品と神話を共有しつつも、戦記物としての世界観やマルチプレイを特徴とするアクションRPGとなっている。また、武器や特技が異なる複数の主人公を操作するバトルには「ファイナルファンタジー」(以下、FF)シリーズおなじみの魔法や召喚獣などが登場。キャラクターの使い分けやアビリティを駆使した戦略性の高いアクションを楽しめるのが大きな魅力となる。

『FF零式』のタイトルのエピソードについて語ってくれた和田社長

最初に登壇したのは、スクウェア・エニックスの代表取締役、和田洋一社長。和田社長は「朝早くからお越しいただきありがとうございます。『ファイナルファンタジー零式』、いよいよ発売です。大変長らくお待たせしました……というのがFFシリーズの口癖なんですが、今回は比較的順調に開発が進みました。本作のタイトルには「零式」(れいしき)とついておりまが、これは従来のFFシリーズとは違う起点にしたいと考え、スタッフと共に作り始めました。今回の評価が高ければ、次回作もいけるのかなと期待を込めてのタイトルとなりました。もちろん『ファイナルファンタジー』が名をついていますので、多彩なキャラクターのからみやストーリー、アクションは非常に丁寧に作り込んでいます。また、マルチプレイ対戦も非常に楽しいものになりました。ぜひ、本日からプレイしていただきたいと思います」と述べた。

続いて登場したのは、本作のディレクターを務めた田畑端さん。田端さんは「FFシリーズは、プレイされた皆さんの思い出に残らなければならないゲームだと考え、作り手の私たちとしてはそれを強く意識しております。今回それができているかと思っておりますので、ぜひエンディングまでプレイしてみてください」と、本作にかける思いを熱く語ってくれた。

「『FF零式』を味わっていただき、ぜひ意見をフィードバックしてください」とコメントした本作のディレクター田畑さん

そして、特別ゲストとして南海キャンディーズの山里亮太さんが登場。山里さんは本シリーズを「FF1」からプレイしており、学生時代は「黒チョコボ」を作るために青春のほとんどを費やすほどのFFファンだという。また、FFの魅力について聞かれると、「ストーリーもさることながら、キャラクターが非常に魅力的。『FF7』に登場したエアリスが死んだ時は、ずっとコントローラーをにぎりしめ、アレイズ(FFの復活の魔法)と叫んでいました(笑)。また、日常的にFFシリーズの魔法を唱えていまして、いつも自分にリレイズ(死んでもすぐに復活できる魔法)をかけているので、打たれ強いんだと思います」と冗談交じりに語ってくれた。

今回の司会進行を務めた山里さん。彼が登場した途端、会場からは大きな拍手と笑いが起こった

その後、本作の声優を務める神谷浩史さん(マキナ役)、白石涼子さん(レム役)、梶裕貴さん(エース役)、花澤香菜さん(デュース役)が登壇。会場は本イベント1番の歓声と拍手に包まれた。

右から神谷浩史さん、白石涼子さん、梶裕貴さん、花澤香菜さん。声優さんが呼ばれる度に大きな声援が送られていた

今回担当したキャラクターについて4人に質問したところ、神谷さんは「マキナ役は非常に難しいキャラクターでした。本作では人間の死というものが我々の感覚と違っていて、人が死んでしまうと、その人のことを忘れてしまうという世界なんです。そんな中、マキナとレムだけは異なる感情を持っており、そのあたりでセリフをしゃべる上で苦労しました」とコメントしてくれた。

マキナ役の神谷浩史さん

白石さんは「レムもマキナ同様、人の死についてほかとは異なる考え方をしていたので、役作りに苦労しました。また、レムはマキナに守られているキャラクターなので、なるべくかわいく演じるように頑張りました」と語った。

レム役の白石涼子さん

梶さんは「今回、非常に多くのキャラクターが登場しますので、ほかのキャラとかぶらないように心がけました(笑)。また、本作のテーマ曲をBUMP OF CHICKENさんが歌っているんですが、それをエースが口ずさむシーンもあるとかないとか……ということころで、ご期待いただけたらと思います」と述べた。

エース役の梶裕貴さん

花澤さんは「デュースは笛で戦うんですけど、笛でどうやって戦うかを見ていただきたいと思います(笑)。叩くのか、吹くのか、ご注目ください」と笑顔で語ってくれた。

デュース役の花澤香菜さん

その後、満を持して登場したのが、南海キャンディーズの「しずちゃん」こと山崎静代さん。実はしずちゃん、FFシリーズをプレイしたことがないようで「えーと、今日はFF8の発売日でしょ?」のほか、FFの知っている魔法について訪ねられると、「えーと、ヒョロリ(そんな魔法はFFシリーズには登場しません)。死んだら生き返るやつですよね?」とコメントし、会場を笑いで包み込んでくれた。

神谷さんに対して「自分、誰? ええ声してんなあ」と失礼発言をした、しずちゃん。山里さんからは「帰れ!モルボル野郎」と一喝され、会場は大爆笑

そして7時に近づき、カウントダウン開始の時。10秒前から来場者全員でカウントし、7時ジャストで「零式-!」という声でソフトの販売を開始した。

さらに最後には、今回のイベントに参加するため昨日26日の朝7時から並んだという一般人の男性もステージに上がり、フォトセッションが行われ、拍手が終わらない中、本イベントは終了となった。

来場者全員で叫んだ「零式」コール

昨日の朝7時から渋谷TSUTAYAに並んだという強者の男性。和田社長からソフトを手渡され、ニッコリ

『FINAL FANTASY 零式』のパッケージ。今回はマルチプレイも非常に熱い!<

ゲームタイトル FINAL FANTASY 零式
メーカー名 スクウェア・エニックス
ジャンル RPG
対応機器 PSP
発売日 10月27日
価格 7,700円
CEROレーティング C(15歳以上対象)

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