【レポート】
シャープは今年の8月、電子黒板として利用できる業務用タッチディスプレイとして、70V型の「PN-L702B」と60V型の「PN-L602B」を発表したが、10月11日、あらためて事業戦略説明会を今年の4月に同社東京市ヶ谷ビル(東京都新宿区)に開設した「オフィスソリューションスタジオ」で開催した。
なお、製品価格はいずれもオープンで、PN-L702Bが9月20日より、「PN-L602B」が11月24日より発売され、想定実売価格は、ディスプレイ単体でPN-L702Bが75万円前後、PN-L602Bが55万円前後となっている。
同社では業務用タッチディスプレイを、これまでは主に文教市場向けにプロジェクタやホワイトボードの代替品として販売してきた。しかし、今後は企業向けに積極的に展開していくという。そして、その中心はデジタルサイネージ市場だという。背景には、毎年着実に成長を遂げている将来性がある。調査会社であるシード・プランニングでは、その市場規模は、2015年に1兆円になると予測している。
シャープ ビジネスソリューション事業推進本部 ディスプレイ事業部 事業部長の原田宗憲氏はデジタルサイネージ市場に対し、「コンテンツ、サービス、ハードが一体となった事業体を構成し、ソフト、コンテンツ、設置、保守など、バリューチェーンの上流から下流までを取り込んだ展開を考えている」と語る。また、デジタルサイネージにおける最大の問題であるコンテンツの作成についても、積極的にサポートしていくという。
さらに企業向け用途としては、デジタルサイネージ以外にも、プレゼンテーション、TV会議、企業内のインフォメーションディスプレイ、ホワイトボートとしての利用を提案していくという。
原田氏は「年間15万台のプロジェクタ重要と、年間1万4000台のホワイトボード需要がある」と語り、これらの代替品としてタッチディスプレイを提案し、販売の拡大につなげたい考えだ。
同社のディスプレイ事業戦略のキーワードは、タッチ操作によってコンテンツを切り替え可能な「双方向性」、複数台数を組み合わせることにより実現する「大画面」、明るい場所でも視認性の高い「高輝度」の3つで、とくに「高輝度」は、影ができない点と合わせて、プロジェクタに対する優位性として訴求していくという。
プロジェクタとの価格差についても原田氏は、「数年前、業務用タッチディスプレイは200万円程度していたが、それでも企業ニーズはあった。価格が下がった現在では大きな問題にはならない」と強気だ。
そして今後は、タブレット端末やMFPなど、同社製品の強みを活かしたソリューションを開発し、いままでにない利用シーンを提案していくという。
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