スクウェア・エニックスより発売された『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』は、「ドラゴンクエスト」(以下、DQ)シリーズ1作目の発売から25周年を記念して、Wii用ソフトとして復活したタイトルだ。

ファミコン版「DQI」「DQII」「DQIII」、スーパーファミコン版「DQI・II」「DQIII」そのまま復刻し、当時のグラフィックやサウンド、ゲームシステムでのプレイが楽しめるようになっている。

『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』

また、ゲーム本編のほかにも、特典として新規制作された「25周年記念ドラゴンクエストI・II・IIIオープニングアニメ」や、当時のパッケージや貴重な資料が閲覧できる「ドラゴンクエストお宝資料集」、さらに現在Wii/Wii U用ソフトとして開発中の『ドラゴンクエストX』の映像が収録されている。

新たに制作されたオープニングムービー。このカッコイイ&名シーンムービーを見れば、テンションアップは間違いなし!

全130ページにおよぶ復刻版攻略本「ファミコン神拳」に加え、初回生産特典には「実物大ちいさなメダル」が同梱されている。まさにシリーズファン垂涎のアイテム

当時の「復活の呪文」が利用可能&新機能で効率的な冒険が楽しめる!

シリーズファンが気になるのは、やはり当時の「ふっかつのじゅもん」を利用できるのかどうか。これに関しては、CMや公式サイトでアナウンスされているとおり利用可能だ。試しに筆者が覚えているファミコン版「DQI」と「DQII」の「復活の呪文」を入力して試してみたところ、きちんと再開することができた。

ファミコン版「DQI」では当時話題になった「くわたやま くらしのずかな かはたはら くろま」など、名前や文章になった復活の呪文も利用可能だ。また、最近では「なでしこは さつかあつよし あのつよさ みせや」という旬な復活の呪文が発見されたようだ

ファミコン版「DQII」の復活の呪文も当時のものが利用できる。有名な「ゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらぺぺぺペ……」などの復活の呪文も試して楽しんでみよう

内容に関しては当時のゲームそのままだが、実は本ソフトには「冒険を中断してセーブする」という新機能が追加されている。これは収録ソフトにひとつずつ、中断データを記録できる機能で、「ふっかつのじゅもん」を使わなくても、すぐに冒険を再開することが可能。フィールド上や戦闘中であってもセーブが行える。

「冒険を中断してセーブする」を利用することで、ファミコンではよくあった「少し席を外して戻ってくると、ペットにリセットボタンを押されていた」「席を立つ瞬間、ACアダプタのケーブルに足を引っかけた」といった悲劇を回避できる。

ちなみに、「冒険を中断してセーブする」には注意点がある。この機能は「ソフトの状態をまるごと保存」するものだ。たとえば、「冒険を中断してセーブする」でゲームを記録し、その後「ぼうけんのしょ」でゲームをプレイして保存、その後「中断したところからはじめる」を実行すると、冒険の書で保存したデータは「冒険を中断してセーブ」の段階まで戻されることになる。

この現象を対処する方法としては……

・「冒険を中断してセーブする」でゲームを終えた場合は、「中断したところからはじめる」で再開する。
・冒険の書に記録してゲームを終えた場合は、「ぼうけんのしょからはじめる」で再開する。

といった具合。文章では説明が難しいところもあるので、公式サイトで注意点をチェックしてもらいたい。

新搭載の「冒険を中断してセーブする」機能。賢く使って、効率的な冒険を楽しもう!

最後にチェック! 「DQI・II・III」はこんなタイトル

最後に収録タイトルをご紹介していこう。現在のゲームと比べると、グラフィックや演出面はシンプルだが、キャラクターの成長や謎解きの楽しさ、頭に残るゲームサウンドは、25年の時を経た今もまったく色褪せていない。特典も満載なので、DQシリーズをプレイした人も、プレイしていなかった人も手元に置いておきたい作品である。

1986年5月に発売されたファミコン版『ドラゴンクエスト』。伝説の勇者・ロトの血を引く主人公が、竜王討伐の旅に出る。レベルアップで覚える強力な魔法や、成長する主人公に当時のゲームファンはあっという間に魅了された。学校ではロトが残した伝説の装備について、日々情報交換が行われていた

1987年1月に発売されたファミコン版『ドラゴンクエストII』。前作で活躍した勇者の血を引く3人の子孫が、大神官ハーゴンを倒すべく冒険に旅立つ。非常に長い「ふっかつのじゅもん」や、ラスト直前の難解なダンジョン、超晩成型のひ弱なサマルトリア王子に頭を悩ませたユーザーは多い

こちらは1996年12月に発売されたスーパーファミコン版『ドラゴンクエストIII』。グラフィック&サウンドの強化はもちろん、新たな職業や性格システムの搭載、「ちいさなメダル」の追加などによって、ファミコン版をプレイしたユーザーも新鮮な気持ちで冒険ができた。強力な単体攻撃の武器をとるか、攻撃力は低いがグループ攻撃できる武器をとるかが悩みどころ

ゲームタイトル ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン
ドラゴンクエストI・II・III
メーカー スクウェア・エニックス
対応機種 Wii
ジャンル RPG
発売日 2011年9月15日
価格 4,440円
CEROレーティング A (全年齢)
(C)1986 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)1987 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)1988 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)1993 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)1996 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/HEART BEAT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)2011 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.