LightSwitchはマイクロソフトが新たに公開したアプリケーション構築環境です。LightSwitchを使用すれば、データのCRUD(追加・更新・参照・削除)を行うSilverlightアプリケーションを素早く作れるようになります。マウス操作だけでデータ構造と画面を設計できるので、コーディングをほとんど行うことなく、デスクトップでもWebでも動作するアプリケーションを簡単に開発できます。
今回は、LightSwitchのBeta1を用いて、インストールからアプリケーションの開発まで説明を行います。今後のバージョンではLightSwitchのBeta1と機能が変更される可能性があるので、注意してください。
LightSwitchとは
まずは、LightSwitchの技術基盤から見ていきましょう。以下の図のように、LightSwitchでは、Silverlight、ASP.NET、WCF Ria ServicesといったWeb技術を用いています。こうしたマイクロソフトの最新技術を用いることによって、使い勝手の良いRIAアプリケーションを構築できます。そのほか、Entity Framework、MEF、XAML、MVVMといった技術も用いていますが、これらの知識がなくてもLightSwitchの開発ができるようになっています。
また、LightSwitchには次のような特徴があるため、業務アプリケーションを素早く組み立てることができます。
- データ構造(テーブル)はGUIで設定
- 画面の項目はGUIで設定
- 画面のUIにてテーマとシェルで切り替え可能
- Silverlightによりブラウザでもデスクトップでも動作する
- 複雑な処理はC#とVB.NETにてカスタマイズ可能
- DB(SQL Server)、SharePoint、WCF RIA Serviceといったデータソースを使用可能
LightSwitchの入手とインストール
LightSwitchはMicrosoftのWebサイトから無償で入手できます。
インストールが成功すれば、LightSwitch用のプロジェクトテンプレートがVisual Studio 2010(以下、VS2010)に追加されます(もしVS2010が存在しなければ、VS2010のシェルもインストールされます)。
アプリケーションの例
LightSwitchアプリケーションの構成イメージは下図のようになります。
LightSwitchで開発するにあたって、まずは「データ」と「スクリーン」の2つの概念があることを把握しておくとよいでしょう。開発する際はこの2つを編集することになります。