Linux/FreeBSDターミナルアプリケーション8つ

ターミナルアプリケーションはGUI環境のLinuxやFreeBSDを使う上で欠かせない。大抵の場合、ディストリビューションが提供しているデフォルトのターミナルアプリを使っているだろう。GNOMEベースであればGNOMEターミナル、KDEベースであればKonsole、XFce4ベースならXFce4ターミナルといった具合だ。

しかし、実際にはより多くのターミナルアプリケーションが存在する。ターミナルの出来はそのまま作業効率に影響してくるため、自分の肌に合ったものや、より効率のいいターミナルアプリを使うようにしたい。8 Best Linux Terminal Emulators You May Have Never Heard Of - TechSourceにおいてデフォルトで採用されることが少ないターミナルアプリ8つが紹介されている。ターミナルアプリのサンプルとして参考になる。

Terminator

複数のターミナルを単一ウィンドウ内にタイル状に配置できるターミナルアプリケーション。配置は縦方向と横方向の双方を組み合わせることが可能。ほかのターミナルアプリケーションのように複数のターミナルを開く必要がなくなり便利。screen(1)を使って複数のターミナルを切り替えて使う方法は同時に複数の画面を閲覧しながらの作業が面倒だが、Terminatorを使うと複数のターミナルを同時に見ながら作業するといったことが簡単に実現できる。

Guake

GNOME向けに開発されたトップダウンスライドタイプのターミナルアプリケーション。F12を押すとデスクトップ上部からターミナルが表示され、ふたたびF12を押すと消える。仮想デスクトップを使っている場合、デスクトップごとにターミナルを起動することになるが、Guakeを使うとその必要がなくなり、ターミナルが必要になったらF12を押して表示させればよくなる。

Tilda

Guakeと同じトップダウンスライドタイプのターミナルアプリケーション。F1を押すことで表示や非表示を切り替えることが可能。GuakeがGNOMEをターゲットにして開発されているに対し、TildaはGTK+をベースにスタンドアローンで動作することを想定して開発されている。GNOME以外のウィンドウ環境で利用するのに便利。

Yakuake

KDE向けに開発されたトップダウンスライドタイプのターミナルアプリケーション。

rxvt

xtermの代替えアプリケーションとして開発されたターミナルアプリケーション。軽量でありながらもxtermが提供していない機能を提供している。デフォルトでは日本語未対応。日本語対応版をインストールしないかぎり日本語は表示できない。

mrxvt

rxvtから派生したターミナルアプリケーション。タブ機能が追加されている。日本語対応版をインストールしないかぎり日本語は表示できない。

aterm

rxvtから派生したターミナルアプリケーション。AfterStep向けにカスタマイズされている。日本語対応版をインストールしないかぎり日本語は表示できない。

Wterm

rxvtから派生したターミナルアプリケーション。Window Maker向けにカスタマイズされている。日本語対応版をインストールしないかぎり日本語は表示できない。

次にUbuntuとFreeBSDでここで紹介したターミナルアプリケーションをインストールするためのデータをまとめておく。

ターミナルアプリ	Ubuntuパッケージ名	FreeBSD Ports Collection
Terminator	terminator	x11/terminator
Guake	guake	- (手動ビルド必要)
Tilda	tilda	x11/tilda
Yakuake	yakuake	x11/yakuake-kde4
rxvt	rxvt	x11/rxvt, x11/rxvt-devel, japanese/rxvt
mrxvt	mrxvt	x11/mrxvt, x11/mrxvt-devel
aterm	aterm	x11/aterm, japanese/aterm, chinese/aterm
Wterm	wterm	x11/wterm

Ubuntuであれば「sudo apt-get install パッケージ名」でそれぞれインストール可能。FreeBSDの場合、「/usr/ports/対象のディレクトリ」に移動してから「make install clean」でインストールできる。特に最初に紹介したTerminator、Guake、Tildaは利便性が高く活用しやすい。