"ちょっとした連絡"で重宝するインスタントメッセンジャー

社内外の関係者と"ちょっとした"連絡をとるのに便利なツールがインスタントメッセンジャーだ。

相手の返答次第でこちらから伝える内容が変わるときなどには、メールでやりとりしていると膨大な時間がかかってしまう。かといって、「話の重要度を考えると、わざわざ電話をかけて相手の仕事を中断させるのもはばかられる」というケースは少なくない。そんなときに気軽に利用できるコミュニケーションツールとして活躍するのがインスタントメッセンジャーである。

インスタントメッセンジャーが導入されていれば、離席中や不在など、相手の状況(プレゼンス)もわかる。また、URLやファイルを送ることもでき、電話だけでは難しいようなコミュニケーションを行うことも可能だ。プライベートで使われることの多いツールだが、業務の生産性を向上させる機能も多数盛り込まれているのである。

代表的なインスタントメッセンジャーとしては、Windows Live MessengerやYahoo!メッセンジャー、Skype、Googleトークなどが挙げられる。注意しなければならないのは、これらのインスタントメッセンジャーは、プロトコルに互換性がないこと。したがって、企業で使う場合は「うちの会社で使うのはコレ」と、一本化せざるをえない状況にあり、導入には慎重な検討が必要だ。

本稿では、「Microsoft Online Services」の中の「Microsoft Office Communicator(以下、Office Communicator)」を取り上げる。Office Communicatorは、インスタントメッセージのほかに、音声通話、ビデオ通話やファイル送信が可能であり、基本的な機能は他のインスタントメッセンジャーに引けをとらない。加えて、「Microsoft Outlook」との連携も可能で、これはMicrosoft Officeを使っている企業にとっては見逃せない特長だろう。

なお、Microsoft Online Servicesの詳細については、Microsoftクラウド体験記のほかの記事をご覧いただきたい。

執筆者紹介

小山 文彦(KOYAMA Humihiko) - ゴーガ代表取締役


コンピュータ関連出版のインプレスにて、オンラインソフト紹介「サイト窓の杜」の編集デスクを担当。2,000本以上のソフトウェアレビューを経験する。その後、富士総合研究所(現みずほ情報総研)で、自社サイトやみずほ会員向けサイトの企画運営に携わる。みずほのシステム会社統合にあたり、極めて短期間でのサイト統合を成功させる。みずほフィナンシャルグループ瑞朋会会員。A型のうお座。

Microsoft Office Communicatorをインストール

まずは、Office Communicatorを使うための準備を進める。

「Office Communicator 2007 R2」の試用版はMicrosoftのこちらのWebサイトからダウンロードできる(図1)。ファイルをダウンロードしたら実行し、セットアップを進めていこう(図2)。

図1 [ダウンロード]ボタンをクリックして、Office Communicatorのクライアントソフトをダウンロード

図2 指示に従ってセットアップを進めていこう

インストールが完了したら、Microsoft Online Servicesサインインツールを立ち上げ、一度ログアウトした後に再度ログインしてほしい。すると、サインインツールのホームタブの中にOffice Communicatorが自動的に現れるので、それをクリックすればOffice Communicatorが起動する。

図3: Office Communicatorをインストールする前のMicrosoft Online Servicesサインインツール

図4: Office Communicatorをインストールして再起動した後のMicrosoft Online Servicesサインインツール。一番下にOffice Communicatorの起動メニューが現れる