「Xperia」徹底解説!!

第1回 Timescapeでコミュニケーション履歴を集約
第2回 Mediascapeで音楽を一元管理
第3回 MediascapeからPicasaやFacebookの画像を閲覧
第4回 「Media Go」でXperiaの音楽・写真をPCで管理
第5回 「ドコモマーケット」でアプリをダウンロード
第6回 日本語入力機能「POBox Touch」の使い勝手は?
第7回 デジカメ並みの使い勝手を実現したカメラ機能

NTTドコモのAndroid OS搭載スマートフォン「Xperia」は、ハイスペックに加えて独自機能も魅力だ。今回はその中で、コミュニケーション機能に特化した「Timescape」について詳しく解説する。

すべてのつながりを時間で見るTimescape

Xperia

Timescapeは、人とのコミュニケーションをグラフィカルに、独特のUIで一元的に表示してくれるツールだ。分散しがちなさまざまなコミュニケーション履歴を、1カ所に集約することができる。管理できるのは、不在着信、SMS、Eメール、撮影写真/動画、再生楽曲、Twitter、Facebook、mixiの8種類。これらの履歴が、パネルが上下に積み重なるような美しいインタフェースで表示される。

デフォルトではウィジェットもインストールされており、最新のパネルが表示されている。それをタッチすると起動する。起動時は、すべての履歴が一覧表示されており、指で触れて上下にフリックすると、履歴がなめらかにスクロールして、着信もメールも写真もTwitterも、すべてが混在して時系列順に表示される。

デフォルトでホーム画面に配置されているTimescapeウィジェット。最新の履歴が表示される

Timescapeを表示したところ。パネルが積み重なったようなUIで、下に指をフリックするとなめらかに履歴がさかのぼれる。左右にフリックすると、それぞれ個別の履歴も参照できる

任意のパネルにタッチするとその内容が表示され、さらにタッチすると、Twitterならブラウザか、インストールしたアプリでの起動が選択でき、該当するユーザーのページを開く。メールなら該当メールを開き、画像ならその画像を開くといった具合に、Timescapeから素早くデータにアクセスできる。

パネルをタッチすると、その内容の一部が表示される。さらにタッチすると、それぞれのアプリが起動する

たとえばTwitterのつぶやきをタッチすると、ブラウザかTwitterクライアントを起動するか選択できる。こうした動作はAndroidの便利な機能の1つだ

表示の最上部にはTwitterとFacebookに対する自分のつぶやきが表示され、この位置をタッチして入力欄にテキストを入力して投稿すると、TwitterとFacebookに一度に投稿できるのもポイントだ。

最上部をタッチして、テキストを入力すれば、TwitterとFacebookに同時に投稿できる

人とつながる「Infinite」ボタン

さらに面白いのが「Infinite(インフィニット)ボタン」だ。パネルの右上に小さく表示される「∞」のマークで、これをタッチすると、今度は電話帳と連携して、同じ人物とのやりとりを一元的に閲覧できる。

パネルの右上にあるのがInfiniteボタン(左)。これはメールなので、Infiniteボタンをタッチするとその人物の連絡帳のメール履歴が表示される

電話帳は、単に登録した電話番号やメールアドレスを表示するだけでなく、その人物とやりとりしたメールや発着信の履歴を閲覧でき、左右のフリックでそれぞれの履歴をチェックできるのが便利。さらに、Twitterのアカウントと電話帳を関連付けることができるので、Twitter上の発言も電話帳からチェックできる。

電話帳には、その人の最新のつぶやきも表示される

Infiniteボタンからも、電話帳からも同じコミュニケーション一覧にたどり着けるので、Twitterの「今、ヒマ」というつぶやきからすぐに電話をかける、なんてことも可能。いちいちその相手を電話帳から探す必要はない。逆に、電話をかけようとして電話帳を開き、そこからTwitterを見たら「手が離せない」というつぶやきがあったのでメールでの連絡に変える、といった使い方もできるわけだ。電話帳に表示されるのは通常の情報に加え、Twitter、Facebook、Eメール、通話履歴、メッセージ、そして写真が閲覧できる。 この写真の閲覧も面白い。Xperiaは1/3.2型有効810万画素CMOSカメラを搭載する。AFも備えており、ソニーのデジカメ「サイバーショット」のように、顔を検出してピントを合わせることが可能だ。笑顔に反応してシャッターを切る「笑顔検出機能」も備えており、人の顔の撮影に強い。

Xperiaで撮影しているところ。顔検出により、顔を判別してAF枠が出ている

この顔検出において、さらに個人を認識する機能も搭載する。カメラで人の顔を撮影し、その顔に対して電話帳の人と関連付けを行うと、その後同じ人を撮影した際に自動的にその人物を割り当て、顔の下に名前を表示してくれる。

撮影した画像で顔が検出されている。撮影時の顔検出とはまた別に顔を検出しているようだ。「不明」をタッチすると、顔と名前を関連付けることができる

電話帳に登録された名前が表示されるので、そこから関連付けたい名前を選ぶ

表示された名前をタッチすると、その顔が写った写真をピックアップしてくれるし、そこから電話帳を呼び出すことも可能だ。電話帳では、その人の写真だけを集めて表示してくれる。

写真に電話帳の名前が関連付けられた

名前をタッチすると、その人が写った写真がピックアップされる

Timescapeは、コミュニケーションを一元的に集約してくれるため、スマートフォンで各種コミュニケーションをとる人には便利だろう。単にコミュニケーションを集約するだけでなく、それを「人」とつなげる工夫もうまく生きている。なめらかに動作するので、コミュニケーション履歴を眺めるだけでも楽しくなる機能だ。

電話帳の登録画面

カメラロールに保存された顔写真を選ぶ画面

実際の電話帳はこのような表示になる