リーディングカンパニーの1つ

ソニックウォール マーケティング マネージャー 岡本慈子氏

ソニックウォールはシリコンバレー発祥のネットワークセキュリティ専門のベンダーだ。すでに同社の製品は全世界で140万台以上(うち日本では6万台以上)が出荷されており、UTM市場ではリーディングカンパニーの1つとして認知されている。

社員数は取材時点で825人(ワールドワイド)。そのうち3割以上となる290名もの人材が研究開発要員となっており、「当社のビジネスの鍵を握る」と位置付けている。そして、ハードウェアからソフトウェアまで、セキュリティに関する技術に関して、重点的にリソースを割いていることが特徴だ。

性能に対する高い評価

UTMが備える機能をすべて有効にすると、セキュリティ機能は向上するもののスループットは低下する。この点に関して同社は、「中規模以上のネットワークにはマルチコアCPUを採用した製品を用意しパフォーマンスを確保している」とし、また中小規模のネットワークについては、「ハードウェアの性能が著しく向上しているため、シングルコアでも要件を満たすパフォーマンスを発揮できる」という考え方を示してくれた。

同社の製品は米国のネットワーク専門誌でも「UTMとしては突出してパフォーマンスが高い」と評価されるなど、投資対効果については定評があるという。

運用負荷の軽減もポイント

OSや各種機能がすべて自社開発製品によって提供されることのメリットの1つは、管理効率を高められることだ。また、管理ツールはすべて日本語化されており、セットアップはウィザード形式で行える。

これらは直接的に製品に求められる要素ではないかもしれないが、ITに詳しい社員がいない場合も少なくない中小企業においては、製品の導入後に自前で各種設定や障害対応などを行わなければならなくなった際に、ありがたみを感じる部分だろう。

なお同社のUTM製品では、アプリケーションファイアウォール機能やデスクトップアプリケーションの起動制御も可能となっており、サーバ、クライアントの両方を対象としたセキュリティ環境を容易に構築できる。

独自のサポート体制を整備

アフターケアについては、同社は自社で日本語によるサポート体制を整備し、ユーザーからの問い合わせに応じている。

「ソリューションの一部として導入されるケースが多い大企業の場合はともかく、中小企業にとってこの点は"安心"という観点でメリットが大きいはずです」

主な製品
TotalSecureシリーズ/NSAシリーズ/NSA E-Classシリーズ

『出典:システム開発ジャーナルVol.12(2009年12月発刊)』
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