『Twitterの周縁』シリーズでは、"Twitterサードパーティ"とも言える各種サービスやアプリケーションを紹介しています。海外におけるTwitter活用例が中心ですが、日本とは浸透度が異なる分、Twitterを利用した多種多様なサービス/アプリが見受けられます。日本で Twitterを活用したサービスを展開する際の参考にもなれば幸いです。(編集部)

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第1回第2回第3回第4回

アイデア次第で役に立ちそうな"つぶやき"分析サービス

カテゴリ グラフ
名称 Grafitter

Grafitter』は、アクセス解析のように指定したユーザのつぶやきを分析するサービス。Twitterのほか、IM(インスタントメッセンジャー)/ Delicious/ Bloggerを分析できる。よく使われている単語やURL、リプライする相手も分析可能だ。

Grafitterの指定するフォーマット(ハッシュタグに似た形式)でつぶやくことで、同時に入力した数字をピックアップしてグラフ化してくれる機能がある。たとえば、#kg(65)と発言すると65キロの体重を記録する。これを日々繰り返すことで体重管理用グラフができあがるわけだ。同様に、働いた時間、カロリー、睡眠時間なども記録できるようになっている。ただし、ハッシュタグが他の用途で使われているものと相当かぶっているようなので、迷惑にならないよう注意したほうがよさそうだ。

トップページ。Twitterの他、DeliciousやBloggerなどの分析もできる

つぶやきの解析結果。分かち書きに対応していないので日本語の分析はおかしな表示になってしまう

フォーマット一覧。括弧の中に数字や文字を書き込むようになっている




サイト内に"つぶやき"ポストフォームを設置

カテゴリ Webガジェット
名称 jotabl

jotabl』は、Webサイトのサイドバーなどにつぶやき投稿用フォームを表示するサービスだ。コメントはTwitterにも同時に投稿できる。認証はOAuthで行なわれる。設置方法は、OAuth認証後にフォームを作成するため、ユーザ登録は不要となっている。

jotablの管理画面ではコメントのモデレートをしたり、特定のユーザをブロックしたりする操作ができる。設置処理は、JavaScriptタグを貼り付けるだけ。実に簡単だ。同様のシステムはGoogleの「Friend Connect」でも提供されているが、もっと手軽に導入できるツールと言えそうだ。ブログであればTwitterを通じたアクセス増にも期待できるだろう。

Webガジェットの例。コメントはTwitter上にも転送される

色のカスタマイズ、つぶやきの削除などの管理が可能




Twitterを使ったスニペット管理と配布

カテゴリ 開発
名称 Snipt.org

ソースコードの断片をスニペットと呼ぶ。ちょっとした便利関数であったり、テクニックを他の開発でも使い回せるように残しておくのがスニペット管理だ。『Snipt.org』はそんなスニペットを登録し、その結果をTwitter上に飛ばせるサービスになっている。

そのスニペットを見たユーザが、同じくTwitterで広めたり、コメントしたりすることも可能だ。プログラミングコードなので140文字で終わることはあまりなく、改行を使って表現することのほうが多いこともあり、Twitterだけで完結するのは難しそうだ。そこでSnipt.orgを介することで、スニペット管理はSnipt.org、みんなに広めるのはTwitterと役割を分担できるようになりそうだ。

投稿画面。プログラミング言語やテーマを選択して投稿する。140文字を越えて投稿可能

投稿例。レーティングをしたり、Twitterなどでコメントをすることができる




Twitterで流行中のニュースをチェック

カテゴリ ニュース
名称 TwittLink

まるで「Digg.com」のようなインタフェースでTwitter上で流行っているニュースをまとめたのが『TwittLink』だ。

Diggのように投票する仕組みはなく、Retweetしてポイントを増やす仕組みになっている。Twitterの伝播性の高さを示すように、24時間以内の話題性をグラフ化しているのが特徴だ。記事の詳細では、当該記事に関してつぶやいているユーザや同じ記事をリストアップしている。ニュースはテクノロジやゲームなどの分野別に表示されるようになっている。RSS以上にリアルタイム性の強いTwitterだけに、いま話題になっている事柄をチェックしたい時に便利そうだ。

昔のDigg.com風のインタフェース。カテゴリー分けされてニュースが表示される

ニュースの詳細画面。Twitterによる反響の高さが分かる




ユーザーたちが作ったリストをカテゴライズ

カテゴリ ユーティリティ
名称 Listorious

先日よりTwitterに機能追加された「Lists」。ユーザをグルーピングすることで同じ会社のユーザや特定分野のユーザをまとめて購読できるようになる。そんなLists機能を使って作られたリストを紹介しているのが『Listorious』だ。カテゴライズごとにフォロワーの多いリストを順に提示してくれる。カテゴリには、ニュース/ メディア/ マーケティング/ 食べ物/ 芸能人などがある。こうしたリストを購読すれば、これまでのフォロワーとはまた違う括りで見られるようになる。Lists機能を使いこなす上で参考にしたい。

トップページ。各ジャンルごとにフォロワーの多いListsが一覧になっている

Mashableのリスト。フォロワーは1,400人を超えている




Twitterユーザーにグリーティングカードを

カテゴリ コミュニティ
名称 HashLove

Twitterを通じてグリーティングカードを送れるのが『HashLove』だ。ちょっと下品な画像をはじめ、多様なカードが登録されている。カードの種類と送り先の相手を選択し、メッセージを送信するだけだ。相手はそれを見てコメントできるようになっている。誕生日やお祝い、ハロウィーンといったイベントで、ただメッセージを送るだけでなく、こうしたカードとともに送ると喜ばれるかもしれない。日本ではTwitter上の相手に年賀状を送れる「ウェブポ」がローンチしたが、デジタルで届けるならHashLoveが手軽でよさそうだ。

カードはイベントごとに分かれて1イベント5種類くらいが登録されている

カードを見た人はHashLoveでコメントを残せる




"ゆるいつながり"をQ&Aに利用してみる

カテゴリ コミュニティ
名称 TweetBrain

Twitterの伝播性は強い。面白い話題であればRetweetを通じてどんどん広がっていく。何か悩みがあっても、伝わった先には問題の解決法を知る人がいるかもしれない。そんな可能性を感じさせるのが『TweetBrain』だ。

TweetBrainは、Twitterを使ったQ&Aサービスだ。TweetBrain上で質問をし、そのままつぶやきになる。あとは誰かがそれを見て答えてくれるのを待つだけだ。Q&Aサービスに集まってくる人を待つだけでなく、Twitterの人気や広まりに期待が持てるので、意外と早く回答が得られるかもしれない。

質問の一覧。フリー(無料)の他、有料の質問をすることもできる(実際の金銭授受方法は不明)

質問の閲覧画面。ここで質問に答えたり、回答に対して投票ができる

著者プロフィール:MOONGIFT 中津川 篤司(なかつがわ あつし)

1978年生まれ。オープンソース紹介サイト「MOONGIFT」管理人。プログラマ、SE、ITマネージャを経て、オープンソースのビジネス活用を推進する。現在は独立し、Webサービスのコンサルティング、プロデュースを行う。