本企画では、仕事一筋のビジネスマンたちにとって厄介なタスクの1つであるお土産選びを、楽しいイベントへと変えてもらうべく、各地の名産品を知り尽くす方々にオススメのご当地土産を教示してもらう。今回は、企業の本社が集中しており、おそらく最も出張が多いと思われる東京の土産が購入できる「大丸東京店」を紹介しよう。

東京駅八重洲口の眼前に建つデパート「大丸東京店」。2007年に移転リニューアルした同店の1階フロアは、全面食品売り場となった。日本初出店の店舗や同店限定の店舗があったり、同店限定の商品を販売する店があったりと、同店のリニューアル直後、さまざまなメディアで取り上げられ大きな話題を呼んだ。

つまり、同店には他の店では買えないようオリジナルの商品があふれているというわけである。そして、東京に出張に出かけるビジネスマンが多いということは、東京土産をもらう機会も当然多く、舌が肥えた女性陣の中にはありきたりの土産では満足しない人も少なくないはず。

ということで、大丸の限定品を"東京土産"として持ち帰れば、センスのよい人として一目置かれるのではないだろうか? 特に「他の人とは一味違う東京土産を買って帰りたい!」という方に読んでいただければと思う。

今回は、大丸東京店の広報を担当している田中晶子氏に、同店限定の商品を中心として、東京土産にふさわしい5商品を選んでいただいた。

行列しても買いたい! - ねんりん家「マウントバーム しっかり芽」

大丸東京店に行かれたことがある人なら、入口の外まであふれかえっている長蛇の列を見かけたことがあるだろう。その行列の正体は「ねんりん家」のバームクーヘンを求める人々だ。同店は日本生まれのバームクーヘン専門店で、店内の一角には外から中の様子が見えるブースが設けられており、並びながら仕上げの工程を見学できる。「このバームクーヘンを手にすることができるのか!」と思うと、さらに期待が膨らんでしまう(笑)。

消費期限が購入日の「生タイプ」は「しっかり芽」、「やわらか芽」、「しょこら芽」の3種類がある(ただし、しょこら芽は松坂屋銀座店限定)。筆者は「しっかり芽」と「やわらか芽」を食したことがある。

「しっかり芽」は木の幹を縦割りしたような、バームクーヘンにしてはちょっと変わった形状をしていて、外の皮はカリッとしているが中はしっとりとしているのが特徴だ。一方、「やわらか芽」は一般のバームクーヘンと同じく木の幹を輪切りにしたような形状で、とにかくふわふわと柔らかいのが特徴だ。個人的には、独特な食感の「しっかり芽」がオススメだ。

ねんりん家「マウントバーム しっかり芽」。外皮のカリっとした食感がたまらない

スーパーパティシエによるラスク - 和楽紅屋「和ラスク」

今、話題のスイーツの1つに「ラスク」がある。今回は紹介しないが、デパートの地下でよく見かけるラスク専門店「ガトーフェスタ・ハラダ」では、ねんりん家同様にいつも行列ができている。「ラスクって、パンを揚げただけでしょ?」と思われる方もいるだろうが、人々のココロをつかむだけあって、ラスクはなかなか奥が深い。

和楽紅屋はスーパーパティシエとして名高い辻口博啓氏が手がける和スイーツ専門店だけあって、同店が提供するラスクもそんじょそこらのものとは違う。

今年6月に発表された新作「和ラスク」は、ザックリとした歯ごたえのラスク専用のフランスパンを焼き上げ、和三盆糖・黒糖・三温糖を絶妙なバランスでブレンドし、北海道産発酵バターなどこだわりの材料を厳選して用いている。「ミネラル豊富で滋味深くどこか懐かしい味わい」で、子供から年配の方まで幅広く喜んでもらえる一品と言えよう。

和楽紅屋「和ラスク」。紙袋による個別包装が重厚感を醸し出している