「グルメ気取りの部下たちが、舌舐めずりして待っている」、「口汚い同僚に、話の種にされはしないか」、「恋焦がれるあの人の、ハートをがっちり掴みたい」――そういった数々のプレッシャーが重くのしかかり、仕事一筋の出張ビジネスマンをひどく苦しめる「お土産選び」。本企画では、そんな厄介なタスクの1つであるお土産選びを、最高に楽しいイベントへと変えるべく、各地の名産品を知り尽くす方々にオススメのご当地土産を教示してもらう。

第1回は、大企業の支社も多く存在する北海道だ。名産品の数も多く、それゆえにナイーブな出張者を困らせることも多いこの地方をテーマに、皆に喜ばれ、そしてときには驚かれるお土産を、北海道のアンテナショップ「北海道どさんこプラザ」の副店長 干場季里子氏に紹介してもらった。

"元祖"生キャラメル - ノースプレインファーム「生キャラメル」

干場氏が、オフィス向けのお土産として最初にピックアップしたのが、北海道紋別郡興部町のノースプレインファームが提供する「生キャラメル」だ。

ノースプレインファームの「生キャラメル」

生キャラメルといえば、田中義剛氏が牧場長を務める花畑牧場のものが有名だが、実はこちらが元祖。地元でとれた生クリームをたっぷり使って、口どけ豊かな濃厚キャラメルに仕上げており、長きにわたり好評を博している商品だ。

同社が販売している生キャラメルは4種類。プレーンの生キャラメルがベーシックだが、そのほかにも、塩バター生キャラメルの「生キャラメル・ブール・ドゥミーセル」、ハマナス果実のペーストを加えた「生キャラメル・ハマナス」、クリーム状の「クレーム・ド・キャラメル プレーン」が提供されている。ただし、店舗によって取り扱う種類が異なり、クレーム・ド・キャラメル プレーンなどは、ノースプレインファーム札幌店でしか販売されていないので注意が必要だ。

「"元祖"生キャラメル」という薀蓄をアクセントとして効かせれば、このお土産に納得しない人はいないだろう。

巷で噂のトマトゼリー - もりもと「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」

干場氏が「以前から北海道どさんこプラザでもよく売れている」と説明するのが、もりもとの「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」だ。

もりもとの「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」

もりもとは、ハスカップの実のジャムとバタークリームをサンドしたクッキー「ハスカップジュエリー」などの製造元として有名な会社。そのもりもとが、糖度の高い地元産トマトの長所を生かすかたちで開発したスイーツが「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」である。過去にはTV「とんねるずのみなさんのおかげでした」において芸能人御用達お土産ランキングで4位に輝いた実績もあり、部下や同僚を満足させるうえで"手堅い"商品と言える。

あの定番に新商品
- ロイズコンフェクト「ポテトチップチョコレート[フロマージュブラン]」

北海道土産の定番の1つ、ロイズの「ポテトチップチョコレート」。これは、チョコレートのメーカーとしても有名なロイズが、自慢のチョコレートでポテトチップスをコーティングしたお菓子だが、そのポテトチップチョコレートの新商品が登場している。

ロイズコンフェクトの「ポテトチップチョコレート[フロマージュブラン]」

それが、「ポテトチップチョコレート[フロマージュブラン]」だ。同商品では、コーティング用のチョコレートに、チーズの風味がほんのり香るホワイトチョコレートを採用。従来のものとはまた違ったおいしさを実現している。

誰もが知っている商品シリーズであり、大外しがないことは確実。それでありながら、多くの人がまだ口にしていないという、お土産事情に疎いビジネスマンにとっては今、非常に"おいしい"商品だ。

TVでも話題の夕張メロンゼリー - ホリ「夕張メロンピュアゼリー」

干場氏が、無難で確実な北海道らしいお土産として挙げるのが夕張メロンゼリーである。北海道の名産品の1つだけあり、その種類はいくつかあるが、特に有名なのがホリの「夕張メロンピュアゼリー」だ。5年連続でモンドセレクション最高金賞を受賞したほか、「いきなり! 黄金伝説。」や「とんねるずのみなさんのおかげでした」などさまざまなTV番組でも取り上げられており、そのおいしさは折り紙付きだ。

ホリの「夕張メロンピュアゼリー」

実は5月~6月というのは、夕張メロンの初物が出回る時期。5月15日には今年の初競りが行われており、ホリでは、それを使った季節限定商品「夕張メロンピュアゼリー・ヌーヴォー」というのも6月5日より発売している。

限定商品という言葉にめっぽう弱い日本人。「夕張メロンピュアゼリー・ヌーヴォー」を手に入れたあかつきには、同僚たちから尊敬されること間違いなしだろう。

ご当地でしか手に入らない定番土産も

残念ながら、当日は売り切れで商品を確認できなかったが、干場氏は千秋庵の「ノースマン」や「どら焼き」も紹介したほか、アンテナショップ等では手に入りづらい定番商品として、六花亭の「マルセイバターサンド」や石屋製菓の「白い恋人」などを挙げていた。

これらについても、「現地でなければ手に入りづらい」ことを口添えし、希少感を前面に押し出すことで、同僚からのポイントアップが普段以上に見込めるはずだ。こういった情報もお土産の1つとして、ぜひ有効に役立ててほしい。