NTTドコモは19日、Windows Mobile 6.1 Professionalを搭載したスマートフォン「docomo PRO series T-01A」(東芝製)を発表した。タッチ操作に対応した約4.1インチの大型液晶と1GHzのCPUを搭載したことで、快適なタッチ操作を実現したモデルだ。2009年夏モデルの注目端末のひとつであるT-01Aを早速触ってみたので紹介しよう。

「T-01A」(東芝製)。海外では「TG01」として発表されている。端末本体は、ギリギリ片手で親指操作を行える大きさ

詳細なスペックについては、こちらのニュース記事を参照して欲しい。なお、利用した製品は「開発機」であり、実際の製品とは異なる可能性もあることをお断りしておく。

T-01A製品コンセプトは、2008年の夏にソフトバンクから発売された「iPhone 3G」とほぼ同じと思っていいだろう。東芝のノートパソコン「dynabook」の技術を応用したことで、端末の厚さが約9.9mmまで薄型化されている。愛称も「dynapoket」と付けられている。

ディスプレイサイズは約4.1インチワイドVGA(480×800ドット)。感圧抵抗膜式タッチパネルを採用しており、画面を指やペンで直接タッチしてスムーズに操作可能だ。

端末表面はほぼ全面がディスプレイとなっており、画面の下にホームキー、UIキー、戻るキーが配置されている。UIキーはスライドバーになっており、ウェブブラウザなどのスクロールやズーム操作が行える。指を横にスライドするだけでスムーズなズーム可能だ。

microSDカードはスロットがバッテリーカバーの中にある(最大16GBまで対応)

充電や外部接続はmicroUSB端子で行う

iPhone 3GよりT-01Aのほうがひとまわりほど大きい。厚さはT-01Aのほうが薄い

T-01Aを起動すると、待受画面に、東芝独自開発のメニュー画面「ストライプメニュー」が表示される。このストライプメニューは、背景色で区分けされた8個のカテゴリーからなるランチャーで、ストライプエリアを指で横にスライドさせると、カテゴリーが切り替わる。1本のストライプには最大10個のメニューが登録可能で、自由にカスタマイズできる。ストライプメニューの上部(縦画面時)のガジェットエリアには、着信情報やカレンダー、時計/世界時計、ToDoなどを登録できる。

なお、ストライプメニューはTODAYの設定でオフにもできる。また、ウィジェットとしてNetFront Widgetも搭載する。

全体的な操作は、ストライプメニューから行うようになっているが、通常のWindows Mobile搭載機と同様にスタートメニューからも行える。ストライプメニュー以外は他のWindows Mobile搭載機とほぼ同じ。画面が大きいので指でも操作しやすい。しかし、iPhone 3Gと比べると右上の×ボタンが若干押しにくい印象だ。

ストライプメニュー。縦画面では上部にガジェットエリア、下部にストライプエリアといった配置になる

ストライプメニューの「Settings」。Windows Mobileの設定とは違う見た目

「Settings」→「簡単設定」。ワンセグには対応していないが、動画再生には東芝のテレビ「REGZA<レグザ>」の技術が応用されている

待受画面でホームキーを押すと表示される「NetFront Widget」。ACCESSのウェブサイトからウィジェットをダウンロードして追加できる

タッチ操作では、スタートメニューやInternet Explorer Mobile 6(以下、IE)がスムーズスクロールに対応。IEはFlash Lite 3.1にも対応した。ウェブブラウザは、IEのほか、NetFront v3.5も搭載されている。

UIキーのあたりから画面に向かって指をスライドさせると、十字ボタンなどが利用できるソフトキー「フローティングパッド」が現われる

文字入力システムには「ATOK」が採用されている。ソフトキーボード「T-Keyboard」で入力する

メールは「Pocket Outlook」で利用する。プッシュメールによるiモードメールには現時点で対応していないが、ウェブメールによる「iモード.net モバイルモード」が利用可能

IEでFlashを利用したサイトの表示画面。加速度センサー(3軸)を搭載しており本体を横にすると自動的に画面も横になる

このほか、Yotubeなどのムービーがストリーミング再生できる「Kinoma Play」や明鏡国語辞典・ジーニアス英和/和英辞典、フォト&ムービービューアー「PhotoBase」、Adobe Reader LE、Windows Live Photo/Messenger、SecurityScanなどのアプリケーションがプリインストールされている。もちろんWindows Mobile端末なので、Word MobileやExcel Mobile、PowerPoint Mobileなどのオフィスツールも利用できる。

T-01Aを実際に操作してみると、1GHzのCPUを搭載だけの事はあり、他のWindows Mobile搭載機と比べると軽快に動作する印象を受けた。iPhone 3Gでは今のところ利用できないUSBホスト機能による外部キーボードの利用に対応している点も魅力のひとつだ。

無料地図アプリケーション「いつもNAVI」画面。A-GPSが搭載されているため位置情報が利用できる

チップセットにはSnapDragon 1GHzを搭載したQUALCOMM製「QSD8250」を採用。GSMによる国際ローミングにも対応している

Bluetoothや無線LANにも対応しているが、パケット通信中(Biz・ホーダイ ダブル対応)は利用できない。この点はHT-01Aと同じ

(memn0ck/K-MAX)