コンテンストは、各応募者がプレゼンテーションを行うたびに、3人の審査員からの質問を受け、それに回答するという流れで行われた。

審査員は、国際大学のフェローを務める村田真氏、インフォテリアで取締役副社長を務める北原よしゆき氏、日本IBMで執行役員兼東京基礎研究所長を務める丸山宏氏と、いずれもXMLの分野における第一人者という、そうそうたる顔ぶれだった。なかでも村田氏は、W3C (World Wide Web Consortium) のXMLワーキンググループでマークアップ言語 XML1.0 の仕様設計に関わったという人物。それゆえ、応募者の方々はこういった面々の前で、自身の技術を発表する場が得られただけでも感激だったようである。

左から、インフォテリア 取締役副社長 北原よしゆき氏、日本IBM 執行役員兼東京基礎研究所長 丸山宏氏、国際大学フェロー 村田真氏

今回、最優秀賞2名、優秀賞4名が選ばれた。最優秀賞に選ばれた人は「MacBook Air」を、優秀賞に選ばれた人は「プレイステーション3」か「iPod Touch 」を、賞品としてもらった。優秀賞に選ばれたのは以下の4人。

  • ネットプライス 今井剛氏
  • TDCソフト 織田雅之氏
  • 川口貴信氏
  • 日本総合研究所 武田成広氏・種田聡氏

今井氏のアプリケーションは「DBとの接続を行うフレームワークが、XMLを使うことで見通しがよくなる点がよい」(北原氏)、織田氏のアプリケーションは「コンセプト、UIなど、とにかく楽しい」(北原氏・丸山氏)、川口氏のアプリケーションは「冷蔵庫といった身近なモノに目を付けている点が面白いし、実用的」(丸山氏)、武田氏・種田氏のアプリケーションは「現在、利用が広がっているCMDBという点で実用性が高い」(丸山氏)と、いずれも高評価だった。

最優秀賞は、1位がソランの小西啓介氏、2位が巽卓史氏だった。小西氏は、XMLの本家本元である村田氏によるOOXMLに対する鋭い質問に対してもひるむことなく、的確な回答を返した姿勢も、また評価の対象となったようだ。
次ページで、優勝した小西氏のアプリケーションを簡単に紹介しよう。

村田氏から賞状を受け取る優勝者の小西啓介氏