2年ぶりの来日を果たしたキアヌ・リーヴス。インタビューでは残念ながら写真撮影がNGだったため、会見の写真でご容赦!

『地球が静止する日』のプロモーションで来日していたキアヌ・リーヴスにインタビューする機会を得た。前日に行われた記者会見同様、スーツ姿で私たちの前に現れたキアヌ・リーブス。連日のタイトなスケジュールにもかかわらず、にこやかに質問に答えてくれた。ハリウッド・スターなのに威圧感を感じさせないのは、彼の人柄のせいかもしれない。また、キアヌが"日本人に持っている疑問"を逆取材するというめずらしい場面もあった。

――異星人・クラトゥ役を引き受けたいちばんの理由はなんですか

キアヌ・リーブス(以下・キアヌ) : ストーリーがおもしろくて、良いキャラクターだったということ。現代を舞台とした映画で、エイリアンの役というのはめったにくるものではないからね。また、ハリウッドの大作だけれど、ちゃんと人間の心を描いているというところも気に入ったよ。それらが集まっている作品というのは、そうあるものではないからね

出演作を決めるときは、やっぱり、好きか嫌いか。

どんなストーリーで何を語ろうとしているものか、それから、自分の役はどういうもので、どんな役割を与えられているのかを見た上で決めている。だから作品のサイズは関係ないんだ

(C)2008 TWENTIETH CENTURY FOX

――主人公には相手の意識を操ったり、壊れたものを直したりする不思議なパワーがあります。あなたがそんな力をもっていたら何がしたいですか

キアヌ : 行列に並ぶのはイライラするだろう? だからそれをスピードアップさせたいね。それから、コンピューターなんてなくても、頭の中ですべてのことができたらいいよね。いろんな人と同時に話もしてみたい

――この作品には、オリジナル版『地球の制止する日』(1951、ロバート・ワイズ監督)があります。主演のマイケル・レニイはあたたかみのあるクラトゥを演じていましたが、あなたは無表情で冷徹な主人公を演じていました。その違いについて教えてください

キアヌ : 違いはよく意識していたよ。フレーム自体は同じだけど、語り口が違う。前のバージョンは、最初は良いクラトゥがだんだん警告を発する者に変わっていく。今回はまったく逆で初めはエイリアンだったけれど、だんだんと人間的になっていく。そして最後は、観客に"あなたならどうしますか"ということを提示して終わっている。違うアプローチをしているんだよ。

人類滅亡の危機を描いた映画の中で、『地球が制止する日』が秀でている点をあげるなら、この"観客に委ねる"というところだと思うよ」

(C)2008 TWENTIETH CENTURY FOX

(ここで突然、キアヌから質問が)

前日の会見で歌を歌っていた理由を聞かれると、キアヌは「会場の雰囲気がとても緊張していたから、それをほぐすためだよ」と。そして「取材の皆さんをバカにしたわけではないよ」と笑いながらつけ加えていた

キアヌ : ロスのラジオか何かで聞いたことがあるんだけど、日本人は何もしないでパソコンでサイトを見ている。Youtubeなんかのサイトを見て(ボーっと見ている様子をキアヌがやってみせる)、受け入れるだけ。(ひときわ大きな声で)それっていったいなぜ? なんでそういうことをしているのか、分かる? 本質そのものを受け取ろうとしているのかな。とくに若い人や女の人がサイトをじっと見ているって聞いたんだけど。

――なんでだろう・・・(と私たちが答えられないでいると)

キアヌ : (笑いながら)ああ、もういいよ。OK。

次回、キアヌに会う機会があったら、ぜひこの質問に答えたいと思います。
ぜひ、またインタビューさせてください!

「来日は10回目くらいかな。たくさん来過ぎていてわからないんだよ」とキアヌ。今回はまだ好きなラーメンも食べていないと話していた。「時間があったら日本の友達と魚釣りに出かけたいね」というコメントも

『地球が静止する日』は日劇1ほかで全国ロードショー中。

撮影:石井健

ストーリー

ある日、宇宙からすさまじい速さで謎の物体がやってきた。そこから現れたのは、不思議な形をしたエイリアンと巨大な"従者"だった。アメリカ政府は彼らを敵と見なし捕獲しようとするが、科学者・ヘレン(ジェニファー・コネリー)は敵ではない何かを感じとり、人間の姿となったクラトゥ(キアヌ・リーブス)を助ける。「地球を救うためにやってきた」と語る彼の意図するところは。そして、地球はどうなってしまうのか。人類最大の危機がすぐそこまで来ていた……


プロフィール

キアヌ・リーブス

1964年、レバノン・ベイルートに生まれる。カナダで舞台やテレビに出演した後、ロサンゼルスへ。86年に映画デビューを果たす。『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)などで若手スターとして知名度を上げ、アクション映画『スピード』(1994)で一気にスターダムに上りつめる。そして、SF映画の超ヒット作『マトリックス』シリーズ(1999~2003)のネオ役で、一大ブームを巻き起こし、人気を不動のものとする。来年2月には『フェイクシティ ある男のルール』が公開予定