一人暮らしを考えた。居心地の良い空間をつくるためには、好きなインテリアを揃えたい。冷蔵庫、掃除機、炊飯器など、生活に必須となる幾つもの家電たちも、生活になじむ良いデザインのものがあったら……。

そんな想いを胸に、IID 世田谷ものづくり学校(東京・世田谷)にて開催中の三洋電機 アドバンストデザインセンター インディペンデントデザインチーム「IIDデザインラボ」の活動を紹介する展覧会「SANYO IID Design Labo. WORKS 2005 - 2008」を訪れ、同チーム ディレクターの田中庸介氏にお話をうかがった。

別記事でも紹介したとおり、三洋電機は2005年から「デザイン変革」に努めている。2007年には、商品ごとに別々に進められてきたデザインワークを一元化するためにアドバンストデザインセンターが設立され、グッドデザイン賞の受賞率もアップさせているという。

今回、展示を行っているのは、2005年よりIID 世田谷ものづくり学校内にオフィスを構えている「IIDデザインラボ」。"好いデザインの家電を一つでも多く創りたい"という思いから、インハウスデザインの新しい在り方を模索して4年。これまで様々なアイテムの提案をしてきた彼らが、「今までつくってきたデザインを、外の人たちに見てもらうことで次へつなげたい」という節目の意味も込めた展覧会である。

そもそもIIDデザインラボは、関西の三洋電機本社でデザイナーとして働いていた田中氏が、インハウスデザイン組織の在り方に限界を感じ、「ゼロベースで市場や時代にシンクロナイズしたデザインをしていきたい」と新しい拠点を提案したことに端を発する。

現在、チームは4名。日々の仕事は、アイテムごとに分かれているそれぞれのカンパニーに、デザインを提案することからはじまる。もちろん、そこには張り付いているデザインチームがあり、IIDデザインラボからの提案は、言わば「大きなお世話」と田中氏。それでも「もっと欲しいデザインがあるから。良い意味での外の感覚をものづくりに活かしたい」という想いが強いという。そんなIIDデザインラボがつくり出す商品とはどんなものなのだろうか。……続きを読む

提案したデザインは上手くいけば社内競合としてかけられる。これまで提案してきた数は「何千」、その中で実現した製品は「30弱」という