日本オラクル セールスコンサルティング統括本部 インダストリーソリューションアーキテクト本部 プリンシパルセールスコンサルタント 高畑充弘氏

横浜銀行は来年をめどに会計システムを刷新する。今年10月までに日本オラクルのERPパッケージ「Oracle E-Business Suite(Oracle EBS)」を採用を決定。日立システムアンドサービスを導入パートナーとして、今後、Oracle EBSの各モジュールを導入し、それぞれを連携させながら、統合的な経営管理システムとして利用していく方針。

10月8日に行われた日本オラクルのセミナーで、日本オラクルのセールスコンサルティング統括本部 インダストリーソリューションアーキテクト本部でプリンシパルセールスコンサルタントを務める高畑充弘氏が明かしたもの。

横浜銀行が採用を決めたモジュールは、財務会計(伝票入力、定型仕訳、振替入力、部門予算管理)、予算管理(予算登録、予実管理、予算策定)、単体決算(決算補正データ収集、決算帳票出力、決算業務統制)、連結決算(連結決算処理、開示資料、内部統制)、経費システム(債務管理、支払管理、仕入先管理)、購買管理、動不動産管理、施設管理、債権管理、稟議など。

横浜銀行では、広範な業務を対象にERPモジュールを導入予定

フロントにはWebの入力画面を用意し、例えば、エンドユーザーが予算申請や支払入力などを行うと、各モジュールが自動連携し、承認、照合、支払処理などといった一連のワークフローを処理する仕組みとなる。入力されたデータをさまざまな角度から管理・分析する機能も提供される。既存の勘定系システムや人事システム、グループ会社の決算システムなどについては、媒体渡しで連携させるという。

高畑氏によると、同行では、主計部門の課題として法制度改定の負担や決算早期化への対応などが、総務・企画部門の課題として内部統制や予実管理への対応などが、IT部門の課題としてシステム維持・保守、データ活用への対応などが求められており、それぞれの課題を実現することを目標に幅広い業務を対象としてソリューション提案を行ったという。

疎結合アーキテクチャにより、システムの段階的な導入・拡張が可能

アカウンティング・フレックス・フィールドと呼ばれる柔軟な管理コードの設定が可能

採用のポイントとなったのは、Oracle EBSがさまざまなシステムと連携できる疎結合アーキテクチャを採用しており、段階的なシステム導入・拡張が可能である点や、最大30項目最長25桁までの管理コードを自由に設定できるなど、柔軟な勘定科目設定が可能である点。

高畑氏は、「必要なモジュールのみの設定で動作させることができ、追加開発機能についても標準機能を活用して導入できる。また、管理項目を柔軟に定義できることで、例えば、機能別、部門別などさまざまな切り口で統計情報の分析が可能だ」と説明した。