「Googleドキュメント」をいかす「OOO2GD」

最近はローカルコンピュータ上で使われていたソフトウェアをブラウザ上で動かす、いわゆる"Webアプリケーション"が次々に登場している。タスク管理やグループウェアもそのひとつだが、もっともビジネスで使われるのは表計算やワードプロセッサをはじめとするオフィススイートだろう。そして、それをWebアプリケーション化したもので有名なのが「Googleドキュメント」だ(図1)。

【図1】「Googleドキュメント」のトップページ

Googleドキュメントはワードプロセッサの「文書」、表計算の「スプレッドシート」、プレゼンツールの「プレゼンテーション」で構成されている。従来のような「ローカルで文書を作成してメールで送る」という形態ではなく、「ブラウザ上で作成してそのまま共有する」という新しいオフィス文書の活用法が期待できる便利なWebアプリケーションだ。

そして、そんなGoogleドキュメントをさらに便利にしてくれるのが『OOO2GD』(※)だ(図2)。OOO2GDは、オープンソースのオフィススイートとして有名な「OpenOffice.org」のドキュメントとGoogleドキュメントとをつなげるOpenOffice.orgアドオンだ。LGPLのもとに公開されているオープンソース・ソフトウェアで、Google Code上で管理されている。利用の際には「OpenOpenOffice.org 2.0.4以上」または「StarOffice 8」(図3)、そして「Java 6 SE」(図4)が必要だ。

※正式な表記はとくに示されていないようなので本稿では「OOO2GD」(OpenOffice.org to Google Docs)と表記します。

【図2】「OOO2GD」のプロジェクトページ。「Featured Downloads:」から「gdocs-0.6.oxt」をダウンロードしよう

【図3】「OpenOffice.org」のトップページ

【図4】「Java SE 6」のダウンロードサイト

ローカルPCでのアップロード/ダウンロードが簡易的になれば、ローカル上で編集してGoogleドキュメントにアップロードしたり、逆にGoogleドキュメント上のファイルをダウンロードして編集したりするといったことも可能になる。2007年11月現在、Googleドキュメントではオフラインモードをサポートしていないが、OOO2GDを使えばオフライン時にはOpenOffice.orgを使った編集が可能になり、スムーズにGoogleドキュメントと連携できるようになる。まさにWebアプリケーションの抱える問題点をうまく解決してくれるソフトウェアといえる。

本記事ではOOO2GDのインストールと使い方について解説しいこう。