日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、HP ProLiantラックマウント型サーバについて事業戦略説明会を開催。販売を強化していくことを説明した。

会場ではまず、日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部の上原宏本部長がサーバ市場全体を説明。メインフレーム、RISCサーバが伸び悩む中、IA64サーバ、x86サーバが台頭してきたと語った。特に著しい伸びを示しているx86サーバでは、アーリーアダプタだけではなく、アーリーマジョリティも導入し始めていることを紹介。エントリーサーバのSOHO、個人事業者への展開が始まったとした。

このような新たなサーバ導入ニーズの高まりとともに、ハイエンド向けとBladeサーバとコスト重視のエントリーサーバの2極化が進行。多様化に対応できるようラックマウント型サーバの新施策を投入することとなった。

具体的には、ローエンド ラックマウント型サーバを価格改定するとともに、新製品「HP ProLiant DL180」を投入、管理を効率化する「HP ProLiant Essentials」製品の事業強化するほか、ラックマウント型サーバ需要を喚起するための施策を展開する。

汎用性の高い新サーバ「HP ProLiant DL180」が夏に登場

参考出展されていた2Uラックマウント型サーバ「HP ProLiant DL180」

日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部 インダストリー スタンダード サーバ製品本部 プロダクトマーケティング部の正田三四郎部長は、「HP ProLiant DL180」の製品ラインアップを強化すると説明。

HP ProLiant DL180は、3.5インチSAS、SATAを最大8基装着できるほか、デュアルコア Xeon 5110、クアッドコア Xeon E5335を2個まで利用できるローエンド2Socket / 2Uラックマウント型サーバ。メール サーバやファイルサーバなど、画像データのアーカイブや動画配信といった大容量データが取り扱える汎用サーバで、2007年夏に投入予定だ。

あわせて、ローエンドラックマウント型サーバ「HP ProLiant DL320(1U / 1Socket)」を89,250円から、「HP ProLiant DL145(1U / 2Socket)」を129,150円から、「HP ProLiant DL140(1U / 2Socket)」を169,050円からと、最大33%の値下げをすることで価格競争力をアップし、導入しやすくした。

管理ソフトウェア群「HP ProLiant Essentials」

管理ソフトウェア「HP ProLiant Essentials」では、購入しやすい価格体系にするとともに、24時間年中無休の保守サービスを開始。しかも、インストールだけでなく環境構築支援サービスを展開する。

また「HP ProLiant DL300」シリーズ以上に、システム管理ソフト「HP ProLiant Essentials Foundation Pack」を同梱。必要な機能だけを追加できるように有償ソフトウェアをオプション販売する。保守も製品ごとに整備するため、いままでのセット販売と比べて、不必要なオプションにコストがかからないようになる。

サーバとともにオプションを買うと安くなるキャンペーンを展開

販売施策としては、7月12日~9月28日まで「HP ProLiant ラック割キャンペーン」を実施。HP ProLiantラックマウント型サーバ DLラインと同時購入でオプションや管理ソフトウェアなどが33%OFFになる。これによりオプション品の購入を促進し、HP ProLiantの導入効果を体感してもらおうとしている。

今夏、「HP ProLiant Essentials」全国ロードショーを展開し、あまり触れる機会のない管理ツールを実際に利用できる機会を提供する。このような施策を通じて、日本HPではラックマウント型サーバ市場の拡大を目指すとした。