購入後iPhoneを利用するには、まずiTunesをバージョン7.3以降にアップデートし、iTunes経由で携帯キャリアのAT&Tとサービス契約をして、iPhoneをアクティべートさせる。

iPhoneをMac/ PCに接続すると、iTunesの[デバイス]欄にiPhoneが現れ、メイン画面でアクティべートが促される。次の画面でAT&Tカスタマーの確認が行われ、新規に番号を取得または番号の移植のプロセスに分けられる。続いて通話時間が異なる3種類のサービスから1つを選択し、Apple IDでのサインイン、ソーシャルセキュリティ番号の入力を行って完了だ。AT&Tとの契約は2年間で、途中で解約した場合はペナルティの支払いが発生する。

iTunes 7.3をインストールしたMacにiPhoneを接続。iPhoneが認識され、メイン画面にアクティべートのガイドが表示される

既存のAT&Tユーザー、または新規契約かを選択

AT&Tが提供する3つのサービスプラン

Apple IDでサインイン。この後、ソーシャルセキュリティ番号の入力が求められる

新規契約や回線を追加した場合は、すぐに新しい番号が通知される

アクティべート手続き完了後、同期の設定をしたら、iPhoneのアクティべートと同期が始まる

アクティべートのプロセスはとてもシンプルだ。これまで使っていた携帯番号を移すと、しばらく時間がかかる模様だが、Apple ID所有者が新たにAT&Tと契約する場合は10分以内で完了する。これまで携帯キャリアのリテールストアで、たくさんの書類やセールストークと格闘しながら契約していたことに比べれば、極めて簡単と言える。

米国では、携帯サービスを2年間のような長期契約すれば、携帯電話機購入が大幅に割り引きされる。例えばAT&Tが提供しているBlackBerry 8800は2年間の契約と共に購入すると499.99ドルが349.99ドルになる。

iPhoneの場合は長期契約をしても、ハードウエアは割り引かれない。そのため契約時に支払う金額が高いと指摘されている。だが、通常価格で比較すれば、特にiPhoneが高いわけではない。割引にこだわる携帯ユーザーは、常に割引価格で購入しようとして、長期間同じ携帯電話を使い続ける傾向がある。AppleがiPhoneでターゲットにしているのは、常に最新のモデルを使いたいという人だろう。そのような層は比較的短期間で携帯電話を変えるため、割引はあまり意味がない。むしろ番号の移植を含めて新モデルのアクティべートを自宅で数分でできる……というような便利さの方を優先するだろう。

iPhoneは米国のApple Storeで誰でも簡単に購入できる。そのため日本国内で携帯サービスを使えなくても、「タッチ操作が可能なワイドスクリーンのiPod」+「ネットコミュニケータ」として購入を考えている方もいると思う。だが、アクティべートできなければ、iPhoneのほとんどの機能にアクセスできない。アクティべート・プロセスではApple IDやソーシャルセキュリティ番号を通じて、米国在住者であることが厳しく確認される。