海外のPodcastには、英語学習に使えそうな番組が少なくない。日本語のテキストはついていないが、英文のテキストがついているものならあるからだ。情報としての価値が高い番組や、自分の興味にあった番組も見つかるだろうし、さらに付け加えるなら、そのほとんどが無料だ。

本短期集中連載では、Podcastを英語学習に利用するための小技と、学習向きに思えるPodcastをピックアップして5回にわけて紹介する。なお、各回の構成は(1)Tips、(2)テキスト付きPodcast、(3)Video Podcastとなっている。

註: 再生環境はiTunesやiPodを中心にしています。iTunesの基本操作は理解していることを前提にしていますので、iTunesが初めての方は「【レビュー】"iTunes 7"を徹底検証 - 噂のあの機能はどうよ?」を参照してください。

1-1 Podcastの再生速度を変更する

早すぎるPodcastをゆっくり聴きたい、何度か聴いたPodcastをより高速で聞きたい――英語を学習する場面ではそんなときがあるだろう。iTunesではPodcastの再生速度を変更して聴けないが、WindowsのWMP(Windows Media Player)を使えば、簡単にできる。

PodcastのMP3データの所在地を確認して、WMPで再生するだけでいい。メニューからプレイビュー→[拡張設定]→[再生速度]を選ぶと、再生速度設定のスライダーを常時ウィンドウに表示できる(図1)。

図1 「再生速度の設定」

1-2 mp3→m4b形式への変換

Podcastのデータを「.mp3」形式から、オーディオブック用の「.m4b」形式に変換すると、iPodでも再生速度を変更して聴くができる。Windowsの場合、iTunesを利用して以下の手順でデータを変換できる。

  1. Podcastの変換したい番組を選択して[詳細]→[選択項目をAACに変換]を選択する(図2)
  2. 変換すると、拡張子.m4aの新しいデータがライブラリのミュージックに現れる(図3)
  3. m4bデータ保管用のフォルダをiTunesフォルダ中などに作成し、そこに.m4aデータをドラッグ、拡張子を.m4aから.m4bに変更する。ミュージックのリストのデータは削除してもOK(図4)
  4. .m4bデータをドラッグしてiTunesに取り込む。Podcastがオーディオブックとして現れている(図5)

図2 [選択項目をAACに変換]

図3 .m4aファイルがライブラリに

図4 拡張子を.m4aから.m4bに変更

図5 Podcastがオーディオブックに

1-3

Macの場合、1-2の手順に加えて、さらに通常では見えない「ファイルタイプ」もm4aからm4bに変更する必要がある。変更する方法としては、たとえば、ターミナルを起動し、ホームにあるpodcast.m4bという名前のファイルなら、下記のようなコマンドを入力する。

$ /developer/tools/setfile -t m4b podcast.m4b