これまでお伝えしてきたように、インターステラテクノロジズ(IST)の観測ロケット「MOMO」3号機は、打ち上げに成功し、初めて宇宙への到達を果たした。ちょうどゴールデンウィークの10連休と重なっていたこともあり、大樹町は今回も大勢の見学客で盛り上がっていた。この最後のレポートでは、現地の様子をまとめておこう。

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    有料会場「SKY HILLS」の様子

ウィンドウ初日の4月30日。射点が直接見られる有料会場「SKY HILLS」には451名、無料パブリックビューイング会場の多目的航空公園には2,948名もの人が、打ち上げを見ようと集まった。この日は延期となってしまったものの、その後も多目的航空公園には5月2日は1,481名、同4日は1,317名が来場したそうだ(いずれも人数はIST調べ)。

SKY HILLSはもともと5月1日までの開場予定だったため、延期によって今回は4月30日のみのオープンとなったが、これまでの打ち上げと同様に、多くの出店などによって会場は賑わっていた。

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    The Moksha Japanは、チャイを振る舞っていた。濃厚で美味しかったです

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    蝦夷マルシェは、100日間でレストラン開業を目指すという番組企画らしい

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    足湯も登場。青鬼さんが入っていたが、これはリアルなマスクとのこと

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    Le Furoが販売している温泉の素を使用。ミネラルは鉱石から精製している

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    夢がいっぱい牧場は、コロッケ(400円)が大人気で行列になっていた

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    今回もカレーを食べていたら、打ち上げ延期の一報が入り、慌てて戻った

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    宙カフェは、今回もロケットの名前にちなんだMOMOモヒートを用意

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    大樹町では、「宇宙の森フェス」を9月7日に開催予定とのこと

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    グッズ販売のコーナーも。打ち上げの見学では、お楽しみの1つだ

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    恒例の「ばくはつのかけら」。2号機で大量生産されたものらしい

また、町の中心部にある道の駅「コスモール大樹」では、今回も数量限定の記念切符を配布していた。MOMO3号機の打ち上げを記念したもので、商品1,000円以上の購入で1枚をプレゼント。ただ、今年は10連休のせいか、例年よりお客さんが多かったとのことで、筆者が訪れた4月30日の夕方にはもう無くなってしまっていた。

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    3号機バージョンの記念切符(両面)。残念ながら今回は入手できず

コスモール大樹では、そのほかにも様々な宇宙関連のグッズを販売している。打ち上げ時期以外でも購入できるので、大樹町に来る機会があれば寄ってみると良いだろう。

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    これはMOMO3号機のTシャツ。フェアリングと同じオレンジが派手だ

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    Tシャツは、今回は黒も用意されていた。モデルは職員の佐藤さん

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    「ロケットもなか」も。売り上げの一部はISTに寄付されるという

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    パッケージが可愛い。味は4種類。食べてロケット開発を応援しよう

ところで今回の打ち上げで、ISTの関係者がみな同じ眼鏡をかけていたことに気がついた人はいるだろうか。じつは新たにOWNDAYSがスポンサーになったそうで、そのPR用として着用していたとのこと。今後、クラウドファンディングのリターンとして、ISTモデルを用意することも考えているそうなので、注目しておこう。

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    ISTの稲川貴大社長も着用。眼鏡率の高い同社は、まさにPRには最適だ

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    広報担当の笹本祐一氏は、間違えてサングラスにしてしまったらしい

さて、MOMOがめでたく打ち上がったのは良いのだが、筆者は最後に大きな問題を抱えていた。延期になったため、予約していた帯広→羽田の飛行機をキャンセルしたら、帰る手段が無くなってしまったのだ。10連休中の北海道は、絶望的に混む。いくら調べても、飛行機もフェリーも新幹線も全く空きが無く、途方に暮れていた。

そんな中、辛うじて空席を見つけたのが、フジドリームエアラインズの札幌→山形便。なんとも中途半端な距離で降りてしまうが、北海道さえ脱出すれば、あとは陸路なので何とでもなる。道中で山形新幹線の指定席も確保して、なんとか無事に帰ってくることができた。今度取材で来るときは、なるべくゴールデンウィーク以外だと有り難い(笑)。

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    まずはスーパーとかちに乗り、新千歳空港へ。これだけで2時間半

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    東京に戻りたいのに、なぜか金色のエンブラエルで山形に……

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    山形新幹線に乗り換え。指定はほぼ満席だったが、自由席の方が空いていた

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    なんとか東京駅に到着。帯広から9時間で着いたので、案外早かった