ケンコーマヨネーズは7月1日に、2025年秋冬向け新商品としてドレッシング類、サラダ・総菜類、和惣菜の計9品を発売する。販売ターゲットは、ファミレス、カフェ、居酒屋、量販店など。担当者は「サラダ料理を通じた新たな選択肢で、食市場をリードしていきます」と意気込む。

  • ケンコーマヨネーズ、2025年秋冬向けに『たのしお ひじき煮』などの新商品を発表した

■どんな商品ラインナップに?

食事に含まれる塩分の過剰摂取が気になる消費者層に向けて、ケンコーマヨネーズでは新ブランド「たのしお」を立ち上げた。同社従来品と比較して塩分を30%もカットした、楽しく+減塩できる商品ラインナップを揃えている。事業開発本部の竹村真琴氏は「美味しさと減塩のバランスを取りました。素材の旨味をいかした、満足感のある味わいに仕上げています」と紹介する。

  • 『たのしお きんぴらごぼう』の使用例。千切りごぼうとにんじんの風味をいかした優しい味わい

  • 『たのしお ひじき煮』の使用例。ひじき、にんじん、油あげ、しいたけを使用した定番の味わい

  • 『たのしお 切り干し大根煮』の使用例。切り干し大根に、にんじん、油あげ、しいたけ、こんぶを加えた満足感のある一品

竹村氏は「たのしおを通じて、美味しく手軽に減塩が続けられるようアプローチしていきます。みなさんの健康的で楽しい未来を実現するため、これから本ブランドを大切に育てていきます」とアピールする。

  • 事業開発本部 マーケティング部の竹村真琴氏(左)と、事業開発本部 開発部 部長の五十嵐大介氏(右)

また、トロっとしていて素材にしっかりと絡み、サラダの美味しさをぐっと引き上げるドレッシングの新商品も発売する。事業開発本部の五十嵐大介氏は「昨今、消費者市場ではさまざまな具材(肉類、魚介類、乳製品、豆類、穀類など)を合わせたサラダが人気です。そんなサラダをもっと楽しめる“サラダが主役になるドレッシング”をつくりました」と紹介する。

  • 『エスニックライムドレッシング』は、爽やかなライムの香りとスパイスが特徴。レモングラス、コリアンダー、こぶみかんの葉が香るエスニックなテイストに仕上げた

  • 『オリーブ&バルサミコビネガードレッシング』は、フルーティーなバルサミコ酢を使用。すりおろしオリーブと赤ワインを加え、コク深く贅沢な美味しさにこだわった

  • 『クリーミーガーリックナッツドレッシング』は、パンチのあるガーリック風味。フライドガーリック、乾燥たまねぎ、3種のナッツの食感が楽しめる

このほか、冷凍しても加熱しても美味しさが変わらない耐熱耐冷凍商品(2品)をラインナップに加える。開発背景について五十嵐氏は、品質を保ちながら長距離を輸送できて長期保存にも対応した冷凍食品のニーズは高まるばかりで、消費者市場でも手軽に口にできる美味しい冷凍食品・冷凍弁当の需要が拡大しているため、と説明する。

  • 『耐熱耐冷凍タルタルソース』の使用例。ピクルスの具材感とパセリの彩りをプラス。コクのある甘味がありつつマイルドな酸味で、すっきりとした後味が広がる

  • 『耐熱耐冷凍ごぼうサラダ』の使用例。国産ごぼうとにんじんを短めの千切りにしたもので、作業性の良さと食べやすさを実現。野菜のシャキシャキとした食感を楽しめる

そして『豆サラダイタリアーノ バジル味』も新発売。バジルとにんにくの風味をきかせたテイストに、レモンの爽やかな香りを加えたサラダになっている。五十嵐氏は「彩りが良く手軽にメニューを華やかにする当社の豆サラダは、多彩な使い方で人気を集めています。さらに販路を広げていくために既存商品をリニューアルし、より使いやすく、様々なメニューにアレンジしやすい商品を開発しました」とした。

  • 『豆サラダイタリアーノ バジル味』の使用例。マカロニ、3種の豆(ひよこ豆、枝豆、いんげん豆)、オリーブ、黄ピーマン、赤ピーマンを使用している

■サラダ料理で世界一になる

冒頭、登壇した執行役員の北﨑新英氏は「ケンコーマヨネーズの企業理念ですが、守るべきものは心身(こころ・からだ・いのち)と環境、使命は食を通じて世の中に貢献する、としております。また目指すべきビジョンとして、サラダ料理で世界一になる、を掲げています。2025年の秋冬に向けても、さまざまな視点から食を楽しく豊かにする、新しい提案のできる商品が揃いました」と胸を張る。ちなみに2025年3月期決算(連結)については、売上高は917億円300万円(前年同期比3.4%)の増収、営業利益は48億4,500万円(同64.3%)の増益で、いずれも過去最高を更新したと報告している。

  • 企業ビジョンに『サラダ料理で世界一になる』を掲げる、ケンコーマヨネーズ。2025年3月期決算(連結)は過去最高益を更新した

また事業開発本部長の大塚洋和氏は「日本人の塩分摂取量への対策は、喫緊の課題です。私たちは美味しさを維持したまま、無理せず減塩生活を続けられる商品の開発に取り組んでいます。2025年秋冬向け新商品には、和惣菜を減塩したものも用意しました。素材の美味しさを大事にし、健康志向にも応えていきます。私たちはこれまで育み積み上げてきた実績とノウハウをいかしながら、今後も様々な食スタイル、食のシーンを演出してまいります」とした。

  • 執行役員 経営企画室 室長の北﨑新英氏(左)と、執行役員 事業開発本部 本部長の大塚洋和氏(右)