Epic Games Store独占により大きな収益を上げた『モンギル:STAR DRIVE』
Epic Games Storeについても数多くの新情報が発表されました。Epic Games Storeでは開発者とストアの収益配分は88:12が基本となっており、デベロッパーにより大きな収益をもたらすようになっています。さらに韓国のネットマーブルの『モンギル:STAR DRIVE』が、PC向け配信をEpic Games Storeでの独占ローンチとしたことで、Epic First Runプログラムを通じ、最初の6ヶ月間における純収益を100%受け取った事例として紹介されました。
さらに、Unreal Engineを用いたゲームをEpic Games Storeで同時リリースすることで、すべてのプラットフォームとストアでのUnreal Engineのロイヤリティが5%から3.5%に引き下げられます。
新たな機能としては、ダウンロードの再開や複数ダウンロードの同時実行、ダウンロードの優先順位設定などができる「ダウンロードマネージャ2.0」がリリース。ギフト機能はホリデーシーズンにリリースが予定されています。モバイル版のEpic Games Storeについても、現状と今後について紹介されましたが、より詳細な内容をティム氏とサックス氏に直接聞くことができたので、こちらも別記事で詳しくご紹介します。
Unreal Editor for Fortniteにはパートナーが続々参入
『Fortnite』エコシステム内で使用できるゲーム制作ツールであるUnreal Editor for Fortnite(UEFN)についても新たな発表がありました。UEFNはリリースしてから2年半が経過しましたが、UEFNを使用し、制作されたゲーム(島)の数は26万を超え、クリエイターによって制作された島をプレイヤーは112億時間以上プレイしています。そして、UEFNで作られた島によって、7億2,200万ドルがクリエイターに支払われています。
『Fortnite』エコシステムの純収益の40%はUEFNのパートナーへ分配されるために設定されており、パートナーは自分の作った島へプレイヤーが訪れた人数や滞在時間によって分配されています。つまり、パートナーが作った島によって、『Fortnite』のユニークユーザー数が維持されていると考え、そこに対して収益が分配されることは当然だと言うわけです。
新機能としては、6月17日から「LEGO Brick Editor」を使用することで、実際のLEGOブロックと同様に、ブロック単位で組み立てることが可能となります。50種類のクラシックブロックが42色で展開され、クリエイターはLEGOを使用して、いちから構築できるようになります。
参加パートナーとしては、昨年秋に登場したパラマウントの「Teenage Mutant Ninja Turtles(TMNT)」を始め、Skyboundの「ウォーキングデッド」などがあります。6月27日からはNetflixの「イカゲーム」がリリースされ、その後には「アバター 伝説の少年アン」とディズニーの「スターウォーズ」が登場する予定。ディズニーとは長年協力しており、昨年発表したすべてのディズニーを結びつける変革的なエンターテインメントユニバースを構築していきます。
Unreal Engine/UEFNでは対話型AIの活用をデモ
続くトピックは、Unreal EngineおよびUEFNにおけるAI技術の統合です。『Fortnite』の『バトルロイヤル』の最新シーズン「ギャラクティック・バトル」では、対話型AIを使用したダース・ベイダーのNPCが登場。会場でもダース・ベイダーのAIデモを展示し、双方向対話の可能性を示しました。
次のステップとして、基礎的なテクノロジーをシェアし、今年後半には『Fortnite』で独自のAI搭載NPCを構築するためのツールを提供する予定となっています。さらに大規模言語モデル(LLM)APIを実装。リアルタイムで実行されています。この技術も会場で体験することができたので、そちらの記事でご確認ください。