コスモエネルギーホールディングスのグループ会社・コスモエコパワーとNTNは2025年5月7日、NTNとして初となるバーチャルPPA(発電量に応じた環境価値のみを直接購入する契約)を締結した。
■今後16年間にわたり年間約4,200t(約1,700世帯分)のCO2排出量を削減
コーポレートPPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)は、需要家が発電事業者から直接再生可能エネルギーを購入する契約形態だ。このうちバーチャルPPAとは、需要家が自らの敷地外に設置された再生可能エネルギー発電所から、物理的な電力ではなく、その環境価値のみを調達する契約形態となる。
同PPAの対象はコスモエコパワーが運営する中紀ウィンドファームであり、2021年4月に商業運転を開始し、NTNも事業を展開する関西エリアへ電力を供給している。
稼働する風力発電機にはNTNのベアリング(軸受)のほか、運転状況の監視や予防点検などへの活用を目的とした状態監視システム(CMS:Condition Monitoring System)「Wind Doctor」が採用されている。コスモエコパワーにとっても、発電機の部品供給元とPPAを結ぶのは初めてのケースとなる。
同PPAによりNTNは、中紀ウィンドファームで生み出される年間約1,000万kWh相当の環境価値(非化石証書)を今後16年間にわたって受け取る。これにより年間約4,200t(約1,700世帯分)のCO2排出量を削減できる見込みだ。
コスモエコパワーとNTNは、ともに長年にわたり日本の風力発電を支えてきたパートナーとして、今後もカーボンニュートラル社会の実現に向け、互いの取り組みを加速していく。
【発電所概要】
名称:中紀ウィンドファーム
所在地:和歌山県広川町、日高川町、有田川町にかかる白馬山脈尾根部
設備能力:48,300kW(2,100kW×23基)