富士通は10月7日、愛知県名古屋市と、地下鉄利用における混雑緩和や利便性向上に向けて、名古屋市営地下鉄 栄駅構内にWi-Fiパケットセンサーを設置し、人の流れを可視化する実証実験を同日より開始したことを発表した。

  • (左)Wi-Fiパケットセンサーとプライバシーマークを設置/(右)栄駅ホームの設置場所

    (左)Wi-Fiパケットセンサーとプライバシーマークを設置/(右)栄駅ホームの設置場所

この実証実験では、乗降および乗り換えを行う地下鉄利用者のスマートフォン(Wi-Fiがオンの状態)などの固有IDを、栄駅の改札やホームなどに設置したWi-Fiパケットセンサーで収集し、データを匿名化した上で計測。

そのデータをもとに、利用者数や人の流れを可視化、分析することで、時間帯ごとに栄駅構内の最適な移動ルートを検証するもの。

具体的には、栄駅構内の改札およびホームなどにWi-Fiパケットセンサーを6台程度設置し、乗降および乗り換えを行う地下鉄利用者が所有するスマートフォンなどの通信機器から発する固有IDのみをリアルタイムにセンサーで収集し、データを匿名化した上で計測するという。

また、センサーごとに収集、計測した固有IDをグラフ化し、人の流動状況を15分ごとに可視化するほか、複数のセンサーで計測した固有IDをクロス集計することにより、時間帯ごとの人の流れを流動量とともに可視化する。これらのデータを分析することで、栄駅構内における時間帯ごとの最適な移動ルートを検証するということだ。

なお、この実証実験は2020年1月31日まで行われる。