慶應義塾大学環境情報学部 山口真吾研究室、情報通信研究機構(NICT)および防災科学技術研究所(NIED)は、防災・減災分野への人工知能(AI)の導入・普及をめざして、「人工知能(AI)を活用した災害時のSNS情報分析のための訓練ガイドライン(暫定版)」を共同で策定したと発表した。

  • SNS情報分析システムのイメージ

3者は、2017年6月、防災・減災分野への先端的な人工知能技術の導入・普及をめざして共同研究会議「防災 AI 共同研究会議」を設立。同会議は、地方公共団体などがAIを活用して行う災害時の情報分析について、平時の防災訓練を効果的に実施できるようにするためのガイドラインの策定・公表をめざして活動を行ってきた。

近年、被災者がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用して、災害に関する様々な情報を発信し始めており、災害応急対策を行う機関は、こうしたSNS情報を活用することにより、災害時の状況判断や活動の優先度判定などをより迅速かつ効率的に行うことができるようになるという。そこで今回、SNS情報分析システムに関する訓練ガイドラインを策定し、公表した。

今回はガイドラインを暫定版として公表するもので、今後の技術革新の動向やSNS情報分析システムの社会実装の状況等を踏まえて、内容を見直していく予定。