Rubyコミュニティは2017年12月25日(現地時間)、オブジェクトスクリプト言語「Ruby」のバージョン2.5.0をリリースした。Rubyはまつもとゆきひろ氏によって開発され、日本初の国際規格に認証された言語である。バージョン2.5.0ではtrace命令を削除することで5~10%の高速化を実現。&blockを用いる際は"Lazy Proc allocation"と呼ばれる手法を用いることで、前バージョンの約3倍高速化した。その他にもMutexの再構成や、ERBによるコード生成速度を2倍に高めるなど、全体的なパフォーマンスの改善が加わっている。

  • Ruby 2.5.0 実行画面

    Ruby 2.5.0 実行画面

新機能としては、do/endブロック内における例外処理の記述が可能になり、yieldの戻り値がそのまま返すyield_selfの追加。分岐カバレッジとメソッドカバレッジ計測をサポートした。また、大きな変更点として、トップレベルの定数検索を削除し、pp.rbの自動読み込みが加わっている。なお、エラーを見つけやすくするために、バックトレースおよびエラーメッセージの表示順番が逆順に変更された。その他の詳しい変更点はリリースノートを参照してほしい。

阿久津良和(Cactus)