米Twitterは長らく続けてきた「1ツイートあたり140文字」という制限を解除し、すでに制限の解除されたダイレクトメッセージ同様に最大1万字まで拡大するという報道が出て話題になっている。ただしタイムライン上に一度に表示されるのは従来どおり140文字までで、そこから先はユーザーがクリックして文章を展開する必要がある。今回の変更は、短い文章の羅列とリアルタイム性が特徴だったTwitterが大きく変質するきっかけとなるかもしれない。

同件はRe/codeが初報を出し、その後別の情報ソースで確認した報道がWall Street Journalによって行われている。同社では昨年7月、それまで通常のツイート同様に140文字までの制限のあったダイレクトメッセージの文字数上限を1万字まで引き上げており、今回の措置はその延長線上にあるとみられている。

ただ、140文字という制限が現在のTwitterを形作っているともいえ、既存ユーザーを中心にこの計画には賛否両論ある。仮にタイムライン上の表示は140文字までであっても、大量の文字を一度に投稿できるのはサービスとして異なった性質を持つことになるからだ。

こうした一連報道を受け、Twitter共同創業者でCEOのJack Dorsey氏は自身のアカウントで長文の画像として文章を貼り付けたツイートを投稿し、議論の背景にあるものや自身の考えについて語っている。Twitter最初期のサービスは現在のような140文字の制限はなく、後に携帯のSMS利用(最大160文字)を考慮して、140文字の制限を追加したという。これがTwitter独特の分化を形成した一方で、現在はこうした外部のサービスやハードウェアの制限からくる文字数上限はナンセンスだという考えもあり、考え直すタイミングが到来したという理由もあるのかもしれない。

Twitter共同創業者でCEOのJack Dorsey氏のツイート