米Qualcommは現地18日、モバイルSoCのブランド「Snapdragon」を拡大し、LTEモデムチップの名称としても利用していく方針を発表した。また、モデムチップの性能に応じて5種類にクラス分けし、わかりやすくするという。

Qualcommはモデムチップでは「Gobi」という名称を用いてきた。今回Snapdragonを採用する理由について、高速通信のLTEの普及にあたって「プロセッサが重要な役割を果たす」とすると同時に「"Snapdragon"は高速で信頼できるLTEと同義語になっている」とQualcommは説明する。新しいSnapdragonブランドのLTEモデムは、スマートフォン、タブレット、ノートPC、USBモデムなど様々なデバイス向けに提供する。

クラス分けは、複雑なLTE機能を容易に把握したり、比較したりするためのもので、数字が高いほど高機能になる。同社によると、"Snapdragon 810はGobi 9X45モデムを統合している?"などという質問がよく寄せられており、クラス分けによりわかりやすくするという。

クラス分けは数値が大きいほど高機能となる

今回発表したのは5種類で、最上位の「Snapdragon LTE X12」は既存の「Qualcomm Gobi 9X45」が入るクラスで、通信速度が下り最大450Mbps/上り最大100Mbps、キャリアアグリゲーションは下りが3X20MHz/上りが2X20MHzとなる。同クラスのチップセットは、Snapdragon X12 LTEモデム(9X40/9X45)。

同X10は、通信速度が下り最大450Mbps/上り最大50Mbps、キャリアアグリゲーションは下りのみで3X20MHz、チップセットはSnapdragon 810と808がある。

同X8は、通信速度が下り最大300Mbps/上り最大100Mbps、キャリアアグリゲーションは上りと下りともに2X20MHzとなる。チップセットはSnapdragon 620、618、425。

同X7は、通信速度が下り最大300Mbps/上り最大50Mbps、キャリアアグリゲーションは下りのみ2X20MHz。チップセットはSnapdragon X7 LTEモデム(9X30/9X35)。

最下位のX5は速度が下り最大150Mbps/上り最大50Mbps、キャリアアグリゲーションは下りのみ2X10MHzとなっている。チップセットは、Snapdragon X5 LTEモデム(9X25)、Snapdragon 415(キャリアアグリゲーション非対応)、Snpapdragon 210プロセッサとなる。

クラス分けはプロセッサとモデムソリューションの両方に適用され、上記の通り2014年秋に発表された「Qualcomm Gobi 9X45」モデムは「Snapdragon X12 LTE」となる。