同端末では、実際のネットワークでFirefoxのテストをしたり、256KBから1GBまでのメモリでのテストを行ったり、開発の効率化が可能になる。チップセットはQualcommで、1.2GHz駆動のプロセッサを採用している。

リファレンス端末のFlame

テーマを切り替えることでUIを変更できる

本体背面

デュアルSIMにも対応

さらに上海のファブレス半導体メーカーSpreadtrumは、25ドルという低価格のスマートフォンを実現できるチップセットを提供。Edgeに対応したSC6821、シングルコアでW-CDMAに対応したSC7710、無線LAN、Bluetooth、GPS、FMを統合したシングルコアのW-CDMA対応チップセットSC7715を展開する。

25ドルスマートフォンを実現するSpreadtrumのチップセット

スマートフォンの構成例

例えばSC6821を採用したスマートフォンの場合、プロセッサはCortex A5 1GHz、2GBのRAM、1GBのROM、ディスプレイは2.6~3.5インチ、解像度はHVGAからQVGA、無線LAN、Bluetooth、2メガカメラ、といったスペックを25ドルで製造できる、という。

特に、新興国向けの低価格スマートフォンで存在感を示し始めているFirefox OSだが、それとは異なるアプローチでの展開を計画しているのがKDDIだ。

KDDIの上月勝博氏

KDDIは、2014年度中にFirefox OSを搭載したスマートフォンを発売する予定だが、そのターゲットは「ギーク向け」(田中孝司社長)だ。これについて、KDDI商品企画部の上月勝博氏は、「今までギークといえばハードウェア志向だったと思う」と前置きし、ハードウェアではなくユースケースやユーザーシナリオで「新しいものができるのではないかという期待している人をギークと定義」(上月氏)しているそうだ。

こうしたギークの期待に応えられる端末を出すことが目標だ。具体的な話は聞けなかったが、これまでのOSで実現していたものとは「全く別物。全く新しいことができるOSとして世に出していきたい」(同)という。端末自体はスマートフォンになるが、「別のカテゴリを新たに作る」と上月氏は意気込む。