続いて、代表取締役社長のエリック・ガン氏が登壇した。イー・アクセスでは現在、香川県高松市において2×2 MIMO、CA、4×4MIMOの実証実験を行っている。CAとはキャリア・アグリケーションの略で、複数の周波数帯を一体化して使用する技術。まず、F0~F3の連続20MHz幅を利用した結果と、F0・F1+F2・F3の10MHz+10MHz(CA)を利用した結果では、連続20MHz幅の方が高速になることが分かった。

登壇する代表取締役社長のエリック氏(写真左)。同社では20MHz幅を利用した実証実験を行っている

連続20MHz幅と10MHz+10MHz(CA)では、 連続20MHz幅の方が高速になる

理論値では、連続20MHz幅の場合、周波数利用効率が4.5%高かった

次いで、イー・アクセスが提供している既発売のLTE対応3機種「STREAM X」「GL06P」「GL08D」を使った実験も行われた。その結果、実測で下り最大140Mbps超を記録した。また、商用ベースの基地局を使用して4×4MIMOの性能を検証。その結果、下り最速291Mbpsを記録した。

既発売の端末でも、実測で下り最大140Mbps超を記録した

4×4 MIMOの性能を検証した結果、下り最速291Mbpsを記録した

NTTドコモ、UQコミュニケーションズなど競合他社では現在、通信のさらなる高速化を進めている。イー・アクセスとしてもF0を獲得し、高速化を推し進めていきたい考えだ。エリック氏は「F0の割り当て後、ユーザーは追加投資なしですぐに利用できる。国民の大事な資産でもある電波の有効利用にもつながる。また公平な競争を維持するイコールフッティングという意味でも、弊社がF0を獲得するべきだ」と繰り返して主張した。

イー・アクセスの高速化計画。7年後の東京オリンピックまでに、8×8 MIMOによる1Gbpsに迫る超高速通信などを実現していきたい考えだ